インサイドセールスを導入すると、効率的に顧客を獲得できるようになります。顧客の獲得数が増加すると売上アップに直結するため、企業全体の利益率上昇につながるでしょう。
インサイドセールスを正しく運用するためには、インサイドセールスの特徴やメリットを把握する必要があります。本記事では、インサイドセールスが顧客獲得を効率化する理由に焦点をあてて、インサイドセールスの魅力について解説します。
インサイドセールスの導入を検討しているマーケティング担当者や、営業コストを削減したい方はぜひ参考にしてください。
インサイドセールスとは
はじめに、インサイドセールスの大まかな概要を確認しましょう。インサイドセールスとは、非対面の手段によって、見込み顧客にアプローチする営業手法の1つです。
非対面の手段とは、主に以下の内容です。
- 電話
- メール
- SNS
- Web会議
社内のオフィスで完結し、顧客先へ足を運ぶ必要がないため、旅費交通費が発生しません。
反対に、顧客先に訪問し、対面で営業する方法を「フィールドセールス」または「外勤営業」と呼びます。
インサイドセールスを導入するメリット
続いて、インサイドセールス導入の主なメリットを確認しましょう。
- 直接会えない遠方の見込み顧客へもアプローチできる
- 人材コストを削減できる
- 販売コストを抑えられる
インサイドセールスは、外勤営業に比べてより多くの見込み顧客へアプローチできます。住んでいる場所も関係ありません。
外勤営業では一人のセールスパーソンが、一人または少人数の顧客を相手にします。一方インサイドセールスでは、インターネット等の活用により複数の顧客に同時進行でアプローチできます。
また、繰り返しになりますが社内で営業活動が完結するため、訪問する時間や交通費も削減できます。その結果、自社の商品・サービスにかかるトータルの販売コストが抑えられるのです。
ここで外勤営業(フィールドセールス)の主なメリットも確認しておきましょう。
- 商品やサンプルを使って一緒に使用感を確かめられる
- 顧客の要望に合わせた臨機応変な対応も可能
- 人と人のつながりのため、信頼関係が生まれやすい
外勤営業には、インサイドセールスによって育成した見込み顧客を、実際に対面することで成約に導くという大切な役割もあります。
インサイドセールスとフィールドセールス、両者の強みを生かすことで、顧客獲得の効率化につながります。
インサイドセールスが顧客獲得を効率化する理由とは?
インサイドセールスは、前章で解説したようにより多くの見込み顧客へのアプローチが可能、顧客獲得を効率化させます。
見込み顧客の購買意欲を育成しても、全員が成約に至るとは限りません。そのため、1人でも多くの見込み顧客を育成し、分母を増やし成約を勝ち取る必要があります。
また、インサイドセールスでは「顧客の購買意欲に応じたアプローチ」もできるようになります。例えば、自社の商品・サービスを情報収集している段階の顧客に対して、電話やメールなどのインサイドセールスによってフォローしていきます。そのようにして顧客の購買意欲を高めてから、具体的な商談に入る段階でフィールドセールスに引き継ぐのです。
インサイドセールスを導入することで、各担当者の負担を減らしながら効果的に成約につなげられるでしょう。
さらに、営業のノウハウやスキルをデータ化できる点も、顧客獲得の効率化につながります。
インサイドセールスでは、顧客へアプローチを入れるタイミングから内容まで、データとして保存できます。成約につながる有益なインサイドセールスのやり方をデータ化し自社の財産とすれば、今後の営業活動でおおいに活かせます。
これまでは、優秀なセールスパーソンが蓄積した経験や情報を、後輩が引き継ぐためには、本人から直接教わる方法が主流でした。しかし、インサイドセールスを活用すれば、データ化した情報を読み取ることで、本人がいなくても財産を受け取ることが可能になります。
関連記事:インサイドセールスはツールを導入して効率化しよう!おすすめのツールも紹介
インサイドセールスを効果的に運用するポイントとは?
インサイドセールスを効果的に運用するポイントをみていきましょう。
営業目標に合わせたアプローチ数を設定する
営業目標に合わせて、顧客へのアプローチ数を決定しておきましょう。目標が明確になることで、社員一人ひとりのモチベーションの維持につながります。
「今日は〇〇人の顧客へアプローチすればいいな」と社員一人ひとりが認識できれば、作業のパフォーマンスも安定します。
そして、自社の製品・サービスの特徴、ターゲット顧客に合わせた方法を選択すれば、さらに効率的に顧客を獲得できるでしょう。
部門ごとに担当する範囲を決める
インサイドセールスをどの部門が担当するのかを明確に決めておく必要があります。
担当範囲を決める方法は、主に以下の3通りが考えられます。
- マーケティング部門がインサイドセールスを担当する
- 営業部門がインサイドセールスを担当する
- インサイドセールスを担当する部門を新たに創設する
インサイドセールスを担当する部門を明確にして、それぞれの役割に集中できる環境を構築しましょう。
KPIを設定する
KPIとは、「Key Performance Indicator」の頭文字を取った略語です。「重要業績評価指標」または「重要達成度指標」と訳されます。
KPIは、最終的なゴールを達成するためにプロセスごとの達成度合いを測定するツールです。「年間の売上目標」といった大きな目標を月ごとに細分化したり、毎月の売上目標を週ごとに分割したりできます。
KPIを設定することで、最終目標達成までの進捗具合が確認できますね。順調であればますます営業担当者のモチベーションも上がるでしょう。
関連記事:インサイドセールスに効果的なKPI設定の方法とポイントを具体的に解説
インサイドセールスが担う営業項目を設定する
営業活動には、顧客を獲得して成約につなげるまでに、顧客の獲得、顧客のフォロー、成約という3つのプロセスがあります。
インサイドセールスを導入する際は、どのプロセスをインサイドセールスによって行うのかを決めておきましょう。
特にインサイドセールスとフィールドセールスを併用する場合は要注意です。インサイドとフィールドの役割を明確にしておかないと、「どこまで踏み込んで担当すればよいかわからない」となり、かえって時間と労力の浪費につながります。
現在の営業プロセスを見直し、効率的な運用につなげましょう。
関連記事:インサイドセールスとフィールドセールスの違いとは?両者の役割や特徴をわかりやすく解説
インサイドセールスの実施後に分析・改善する
インサイドセールスを実施した後は、必ず分析して改善策を検討してください。特にインサイドセールスをはじめて導入した場合、必ずしも正しい運用ができるとは限りません。
うまくいったポイントや失敗した点を振り返ることで、より自社の体制にあったインサイドセールスの実現に近づくのです。
インサイドセールス導入の注意点とは?
インサイドセールスを導入する際は、非対面でのコミュニケーションに抵抗がない人材を登用しましょう。対面でのコミュニケーションは大得意でも、顔の見えない電話対応やメールでのやりとりには苦痛を感じるという人もいるからです。
また、インサイドセールスでは、より多くの顧客にアプローチしていくため、小さな手間を積み重ねていくことになります。ひとつひとつの小さな仕事に根気よく取り組めるセールスパーソンだと、インサイドセールスは円滑に進むでしょう。
人材を適材適所し、インサイドセールスを効果的に運用してください。
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