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採用広報でSNS活用が主流に!メリット・手法・成功事例を徹底解説

「採用活動でSNSを使うと良いって聞くけど、実際どうなの?」「SNS採用のメリットや成功事例を知りたい!」と考えている方も多いでしょう。実は、近年では採用広報でSNSを利用することが「SNS採用(ソーシャルリクルーティング)」として一般的になり、多くの企業が戦略的に活用しています。

本記事では、SNS採用が主流化した要因やSNS採用がもたらす具体的なメリット、そして活用できるSNSの種類や成功事例、運用ポイントまでを網羅的に解説。これからSNSを利用した採用広報を検討する方にとって、有益な情報が満載です。低コスト・高効果な採用チャネルとして、SNSを活用するコツをぜひ押さえてください。

なぜ採用広報でSNS活用が主流に?3つの要因

1. 表現方法の多彩さ

従来の求人メディアでは文章中心の情報発信が主体でしたが、SNSではテキストはもちろん、画像・動画・長文投稿(X/旧Twitterの4,000字投稿解禁)など多様な表現が可能です。ビジュアル重視のInstagramや動画重視のYouTubeなど、媒体ごとの特徴を活かせば、自社の魅力を効果的に発信できます。

2. 情報収集先としてのSNS台頭

かつては就職・転職活動の情報源といえば検索エンジンや求人サイトが中心でした。しかし近年、若年層を中心にSNSから情報を得るケースが増加。2024年卒学生の30%以上がSNSで就活情報を集め、LINE公式アカウントへの登録も半数超えといったデータもあり、SNSが当たり前の情報収集先になっています。

3. 世代問わないSNS利用者拡大

SNS利用率は2017年末の72.1%から2024年末には83.2%まで上昇する見込み(ICT総研調べ)。若者だけでなく幅広い年齢層に浸透し、今やSNSは日常的なコミュニケーションツール。多世代にリーチできるプラットフォームとして、SNSの採用広報活用は今後も拡大が予想されます。

SNS採用(ソーシャルリクルーティング)とは

「SNS採用」とは、SNSを活用して採用活動や企業ブランディングを行う手法です。直接SNSから採用に至るケースもあれば、認知度拡大・求職者とのコミュニケーション強化など、間接的な目的で運用する場合も。目的設定が鍵となるため、まず「SNS採用で何を達成したいのか」を明確にしましょう。

SNS採用の3つの主な目的

  1. SNSから直接採用につなげる
    フォロワーやコンテンツ閲覧ユーザーを求職者として取り込み、応募へ誘導。
  2. 求職者との連絡ツールとして活用
    リアルタイムなやり取りでレスポンス向上、面接日程調整、相談対応などが容易に。
  3. 企業認知度拡大・ブランディング強化
    社内の雰囲気や価値観を発信し、潜在層にブランドイメージを植え付ける。

従来手法にはないSNS採用の4つのメリット

1. 採用コスト削減

新卒1名の採用単価は平均で約93.6万円というデータもある中、SNS活用により広告費を抑えたり、ダイレクトリクルーティングで採用できればコストダウンが可能。しかしSNS運用にも人件費がかかるため、継続的かつ計画的な運用が重要です。

2. ミスマッチ低減

SNSでは画像・動画などで社内の雰囲気や実際の業務シーンを発信できます。求職者が入社前に企業理解を深めれば、「イメージと違った」というミスマッチを減らし、定着率向上に期待できます。

3. 拡散性による幅広いアプローチ

SNSはコンテンツが拡散されやすく、質の高い情報が「バズ」ればフォロワー外にもリーチ可能。オウンドメディアや求人サイトでは難しい大規模拡散が実現します。ただし炎上リスクもあるため、情報発信には慎重な運用が求められます。

4. 潜在層へのアプローチ

求人サイトは「就職・転職顕在層」への訴求が中心。しかしSNSなら就職意欲が明確でない「潜在層」にも届き、将来のニーズ顕在化時に思い出してもらえます。長期的な人材確保戦略に有効です。

採用広報で活用すべきSNS6選

1. X(旧Twitter)

国内ユーザー約5,895万人(2022年時点)。拡散性が高く、最新情報やトレンド発信に有効。文字数上限拡大で詳細な情報発信も可能。若年層やトレンド敏感層へアプローチしたい場合におすすめ。

2. Facebook

国内ユーザー約2,600万人(2019年)。30〜40代が多く、実名制でビジネス利用率が高い。よりフォーマルな投稿が好まれ、ミドル層や中堅社員候補向けに適しています。

3. Instagram

国内ユーザー約3,300万人(2019年)。10〜20代女性が多く、ビジュアル重視。リール動画でフォロワー外へリーチ可能。企業カルチャーやオフィス風景を写真や動画で魅力的に伝えたい場合に最適。

4. LINE

国内ユーザー約9,400万人(2023年)。世代問わず利用され、コミュニケーション濃度が高い。一度「友達登録」してもらえれば定期的な情報発信が可能。説明会で獲得した見込み層へのフォローに有効。

5. YouTube

国内ユーザー約7,000万人。動画による非言語的情報発信が得意で、企業理念や職場の雰囲気を深く理解してもらいやすい。制作コストはかかるが、インパクト大。

6. Wantedly

ユーザー約360万人(2023年)。SNS要素を持つ採用プラットフォームで、企業カルチャーをアピールし、ミスマッチを減らしながら低コスト運用可能。

SNS採用成功のポイント

長期的視野で運用

SNS運用は成果が出るまで時間がかかります。早くても半年程度は必要と考え、週2〜3回程度の定期投稿を継続することが大切。二次関数的な成長を目指しましょう。

社員参画で多様性発信

求職者は実際の社員や職場の雰囲気を知りたいと考えています。様々な部署・立場の社員を登場させ、多面的な企業像を描くことでユーザーの興味を引きつけられます。

媒体特性とターゲット理解

「若年層狙いならXやInstagram」「中堅向けならFacebook」「幅広い層にはYouTubeやLINE」など、SNSごとの特性とターゲットニーズをマッチングさせて戦略を練ることが肝心です。

成功事例紹介

X(旧Twitter):ナブテスコ

機械メーカーのナブテスコはフォロワー約1.3万人。インターンシップ告知や社員インタビュー、独自キャラクター活用など多彩なコンテンツで成功。多面的発信が会社イメージの確立につながっています。

Facebook:国土交通省

フォロワー約4,000人。社員インタビューを濃密に紹介し、実際の働き方やキャリアパスを詳細に発信。若手中心のインタビューで、入職後のイメージを明確化。

Instagram:サイバーエージェント

フォロワー約6,000人。内定者によるメッセージ動画などを配信し、企業文化を視覚的・感覚的に伝達。視覚的訴求力でファン化を促し、ブランドイメージを強固に。

LINE:アスナロ

求職者との連絡ツールを電話・メールからLINEに移行。応募率1.5倍と成果を上げた事例。ユーザーの日常的な連絡手段であるLINEでコミュニケーション活性化。

YouTube:DMMグループ

登録者数約400人と多くないが、職種別インタビュー動画で実務の詳細や社内雰囲気を伝達。動画は一度作成すれば流用可能で、長期的なブランド価値の醸成に寄与。

Wantedly:オムニス

ファッションテクノロジー企業がWantedly活用で採用コスト1/4を達成。トップページ広告やSNS広告連動で効果的に露出拡大。低コストとマッチング精度向上を実現。

まとめ:SNS活用で採用活動の質を高めよう

これまで採用コストが100万円程度かかっていた新卒採用も、SNS採用を上手く駆使すれば半分以下になる可能性もあります。また、社内カルチャーや社員像を事前に発信することでミスマッチを減らし、潜在層への認知拡大も可能です。

SNS採用は即効性は低いものの、長期的な視野でコツコツ運用すれば確実な成果につながります。ターゲットに合わせて最適なSNSを選び、クリエイティブな情報発信で求職者の心を掴み、質の高い採用活動を実現しましょう。

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