「リマーケティング広告ってなに?」「リターゲティングとの違いを知りたい」と思っている人も多いのではないでしょうか。
リマーケティング広告はさまざまな媒体で利用できる、非常に有効な広告手法の1つです。ただ、リマーケティング広告の内容や仕組み、種類などを正しく理解できていない人も多いでしょう。
そこで本記事ではリマーケティング広告の仕組みや種類、利用するメリットなどを詳しく解説していきます。
[st-midasibox title=”本記事で分かる内容は以下の通りです。” webicon=”st-svg-check-circle faa-ring animated” bordercolor=”#FFC107″ color=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”” borderradius=”5″ titleweight=”bold” myclass=””]
- リマーケティングとリターゲティングの違い
- リマーケティング広告のメリットデメリット
- リマーケティング広告の仕組み
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リマーケティング広告とは自社サイト利用経験者に対する広告
リマーケティング広告とは一度自社サイト/アプリに訪れたユーザーに対して広告を配信する手法です。以前に見たサイトやサイト内の商品が、別サイト/アプリ内で表示されたことがあるのではないでしょうか。そこで表示されるのが「リマーケティング広告」で、不特定多数のユーザーに配信するよりも費用対効果が高い傾向があります。
「商品を買おうとしたけど、ちょっとした要因でサイトから離れてしまう」といったケースは、あなたを含めて多くのユーザーにおいて日常的に行われている行動です。
「インターホンが鳴った」「面白そうなテレビが始まった」など本当にちょっとした要因でユーザーはサイトから離脱します。そして二度とそのサイトには戻ってこないケースも少なくありません。
リマーケティング広告を利用することによって「購入する気はあったけど、サイトから離脱してしまった」というようなユーザーを取りこぼさず獲得可能です。
リマーケティングとリターゲティングの違いとは
結論、リマーケティングとリマーケティングは名前が異なるだけで機能は同じです。どちらも「一度自社サイト/アプリに訪れたユーザーに対して広告を配信する手法」を意味しています。
代表的なWeb広告でどちらの名称で利用されるのかは、下記の表をご覧ください。
Google広告(YouTube広告) | リマーケティング |
Yahoo!広告 | サイトリターゲティング |
Facebook広告/Instagram広告 | リターゲティング |
LINE広告 | リターゲティング |
Twitter広告 | リターゲティング |
TikTok広告 | リターゲティング |
Google広告以外はすべてリターゲティングが正式な名称です。ただ、人によってはGoogle広告以外でも「リマケ」or「リマーケティング」と呼んでいる場合も。
詳しいデータはありませんが、半数以上の人は「リタゲ」or「リターゲティング」と呼んでいる気がします。
ネットやSNS上で見かけたとしても同じ意味だと認識しておきましょう。
関連記事:【2023年最新】YouTube広告の概要やメリットなどを解説!
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リマーケティング広告の仕組みとは
リマーケティング広告は「Cookie」の仕組みによって成立しています。Cookieとはブラウザ(ChromeやSafari)上に保存される情報のことです。
「ブラウザを一度閉じたのに、カートに商品が残ったままだった」という経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。Cookieの利用によってタブを閉じたとしてもブラウザ上にカート情報が記録されているため、再度開いたとしても「カートを以前のままの状態」にできるわけです。
Cookieの利用はプライバシーの観点から規制強化が行われている傾向があるため、「リマーケティング広告は廃止されるのでは?」といった噂がよくささやかれています。
Google Chromeにおいても2023年後半には現状のリターゲティング広告は利用できなくなる規制を行う予定です。ただ、以前からも「廃止を公表→延期」というように後回しにされた歴史もあるため、本当に規制されるのかは分かりません。
関連記事:サードパーティクッキーとは?廃止による影響や対処法も詳しく解説
リマーケティング広告のメリットは3つ
[st-slidebox webicon=”” text=”+リマーケティング広告のメリットはこちらの3つです。” myclass=”” bgcolor=”” color=”#1a1a1a” margin_bottom=”20″]
- コンバージョン率が高い
- ザイオンス効果を利用できる
- 見込み客の取りこぼしを防げる
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コンバージョン率が高い
リマーケティング広告は「ある程度購買意欲の高いユーザー」に限定して広告を配信できるため、当然コンバージョン率(CVR)は高いです。
特に潜在層へのアプローチがメインの広告(ディスプレイ/SNS広告など)では、CV獲得はリマーケティング広告がメインだと言えます。
また「CVRが高い」ということは、同時に「顧客獲得単価(CPA)が安く抑えられる」とも言い換えられるでしょう。
ザイオンス効果を利用できる
リマーケティング広告は同じユーザーに対して、一度だけではなく何度も広告を表示することが可能です。
心理学の分野において、接触回数が増えれば増えるほど好感度や興味関心が高まる「ザイオンス効果(単純接触効果)」と呼ばれる効果が存在しています。
つまりリマーケティング広告を利用することによってザイオンス効果が期待でき、結果として購買へと誘導できる可能性があるわけです。
ただ、接触回数が多すぎると逆効果な場合もあるため、1人のユーザーに対する広告表示回数の限度である「フリークエンシーキャップ」を設定しておきましょう。
見込み客の取りこぼしを防げる
先ほど解説したように、ユーザーはちょっとした要因でサイトから離脱してしまいます。
つまり、インターネット上には「本来獲得できていたかもしれないユーザー」が数多く存在しているわけです。
株式会社イー・エージェンシーによるとECサイトにおけるカゴ落ち率は約65%となっていることを報告しています。
一度カゴに入れた(購入しようとした)商品のうち、半数以上が実際に購入に至っていないことを意味しているわけです。
もちろん「カゴに入れた=購入しようとした」とは一概に言えませんが、何かしらの興味関心は持っている可能性が高いと言えます。
EC業界以外でも「購入検討したけど、その場ではしなかった」といったユーザーが数多く存在することが予想できるでしょう。
リマーケティング広告はそういった取りこぼしたユーザーを獲得する手段として非常に有効です。
リマーケティング広告のデメリットは2つ
[st-slidebox webicon=”” text=”+ リマーケティング広告のデメリットはこちらの2つです。” myclass=”” bgcolor=”” color=”#1a1a1a” margin_bottom=”20″]
- サイト流入数が少ない場合は使えない
- ユーザーに対して不快感を与えてしまうリスクがある
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サイト流入数が少ない場合は使えない
そもそもリマーケティング広告は一度自社に来た人にCookieを付与することによって成立する仕組みです。
つまり、サイトへの流入数が少ない場合は「リマーケティング広告の対象となるユーザー」が少なくなり、広告の表示回数が少なくなってしまいます。
他の広告と併用して「他の広告でサイトへの流入数を増やす→リマーケティング広告で取りこぼしを防ぐ」といった方法が主流です。
SEOにて自然検索でサイト流入を獲得できているのであれば、リマーケティング広告単体での利用もできます。
いずれにせよ何らかの方法でサイトへの流入数が確保できていなければ、リマーケティング広告の効果はあまり期待できません。
関連記事:SEOとは?基本知識やメリット、具体的な流れをわかりやすく解説
ユーザーに対して不快感を与えてしまうリスクがある
リマーケティング広告はザイオンス効果を期待できる一方で「何度も同じ広告が出てくることに対しての嫌悪感」をユーザーに抱かれるリスクもあります。
リマーケティング広告を利用する場合には、1人のユーザーに対する広告表示回数の上限を意味する「フリークエンシーキャップ」を設定しましょう。
フリークエンシーキャップは日・週・月など「特定期間内での上限」も設定できます。
また、フリークエンシーキャップを設定することによって無駄な費用の削減も期待できるでしょう。
リマーケティング広告は最初の数回であればユーザーが興味を示して、最終的に購入につながる可能性もあります。
ただ、必要回数以上に広告を表示したとしてもほとんど意味はありません。
「不快感を感じさせるリスク」と「無駄なコスト」を防ぐために、フリークエンシーキャップは設定した上で広告を運用してください。
リマーケティング広告の種類は4つ
[st-slidebox webicon=”” text=”+ リマーケティング広告は大きく分けて4種類が存在しています。” myclass=”” bgcolor=”” color=”#1a1a1a” margin_bottom=”20″]
- 標準のリマーケティング
- 動的リマーケティング
- 動画リマーケティング
- 検索広告向けリマーケティング(RLSA)
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標準のリマーケティング
標準のリマーケティングとは冒頭から説明し続けている一般的なリマーケティングで、Webサイトにアクセス経験があるユーザーに対して広告を表示する手法です。
どの業界でも利用しやすいため、最も一般的に利用されています。
動的リマーケティング
動的リマーケティングはユーザーが過去に閲覧した内容をもとに広告を自動的に生成してくれる手法です。
「閲覧した商品が1〜6種類くらい同時に掲載してある広告」を目にしたことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に賃貸ポータルサイト(SUUMOなど)やECサイトなど、商品数が多い業界において利用されています。
動画リマーケティング
動画リマーケティングとは自社のYouTubeチャンネルや動画を閲覧した経験がある人に向けて広告を表示する手法です。
ただ、自社でYouTubeチャンネルを運営していない人も多いと思います。YouTubeチャンネルを積極的に運用している場合には検討してみてください。
検索広告向けリマーケティング(RLSA)
検索広告向けリマーケティングとはリスティング広告(検索連動型広告)と組み合わせて利用する手法です。
例えば「神奈川 リフォーム」というキーワードでリスティング広告を出稿していたとします。検索広告向けリマーケティングを利用すれば、このキーワードのうち「過去に自社サイトにアクセスした人のみ入札額を上げる」といった方法が可能です。
リスティング広告を運用している場合には、並行して利用してみるのをおすすめします。
関連記事:リスティング広告とは?利用すべき人の特徴とメリットを解説!
リマーケティング広告を成功させるポイントは2つ
[st-slidebox webicon=”” text=”+ 最後にリマーケティング広告を成功させるポイントについて解説します。” myclass=”” bgcolor=”” color=”#1a1a1a” margin_bottom=”20″]
- 広告を新たに作成する
- リマーケティングリストを組み合わせる
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広告クリエイティブを新たに作成する
リマーケティング広告を利用する場合、今までの広告クリエイティブとは異なるものを利用した方が良いです。
例えば、自社について知らない人に対しての広告は「自社についての魅力を簡潔に伝えること」が重要な場合が多いでしょう。
ただ、すでに自社について知っている人に対しては「◯%オフ」や「先着◯様限定」などといった「購買意欲をかき立てる内容」を広告に記載した方が良いかもしれません。
ターゲット層が違えば最適なアプローチ方法も変わるため、リマーケティング広告用の広告を作成した方が良いでしょう。
リマーケティングリストを組み合わせる
リマーケティング広告は単純に「自社サイトにアクセスしたことがある」といったユーザーに対して広告を表示できるわけではありません。
その他にも以下のような項目でリストを作成できます。
- コンバージョンに至ったユーザーのリスト
- コンバージョンに至らなかったユーザーのリスト
- ページAにアクセスした経験があるユーザーのリスト
例えばリピートの可能性がない商材においては「コンバージョンに至ったユーザーのリスト」を作成して利用した方が良いでしょう。
購入ページに近いユーザーに対してのみ広告を表示したい場合は「購入前ページにアクセスしたことがあるリスト」かつ「コンバージョンに至らなかったユーザーのリスト」を組み合わせて利用するのも効果的だと思います。
また、除外設定もできるため「コンバージョンに至ったユーザーのリスト」を除外設定にして、間接的にコンバージョンを獲得できなかったユーザーに絞ることも可能です。
自社にとって適切なリストを複数個作成して、組み合わせて利用することによってリマーケティング広告の精度が高くなります。
リマーケティング広告は取りこぼした顧客を獲得できる!
リマーケティング広告は「自社サイトに来たことがあるユーザーに対して広告を表示できる仕組み」であるため、費用対効果の高さが魅力的です。
リマーケティング広告を利用することによって、これまで取りこぼしていたユーザーを獲得できるチャンスが広がるでしょう。
他のWeb広告と併用することによって効果が高くなるため、すでに広告運用に取り組んでいる人はぜひ始めてみてください。
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