広報・PR

プレスリリースの基本と効果的な書き方──ニュースバリューを高めてメディア露出を狙おう

「日々目にするニュースは何がきっかけで取り上げられているのか?」
その裏には、多くの場合「プレスリリース」と呼ばれる報道発表資料が存在します。

本記事では、広報担当者や広報活動を検討中の個人事業主向けに、プレスリリースの基本や配信するメリット、効果的な書き方のポイントを解説します。メディアとの良好な関係づくりや、認知度・信頼性向上に役立ててください。


プレスリリースとは?報道発表のための一次資料

プレスリリースとは、企業や団体、個人事業主がメディア(新聞社、雑誌社、記者クラブ、テレビ局、ニュースサイトなど)に向け、自社の活動内容を報道用資料として発信する文書です。

目的:メディア報道を通じた認知度・信頼性向上

プレスリリースの狙いは、メディアを介した社会的な認知拡大と信用獲得にあります。広告とは異なり、第三者(メディア)の客観的な報道はユーザーからの信頼度が高く、話題性も獲得しやすいのが特徴です。

ただし、プレスリリースは広告ではありません。「商品の購入」を直接的に訴求するのではなく、「ニュースとして報じる価値がある情報」をまとめる必要があります。記者や編集者に「取り上げたい」と思わせるニュースバリューが不可欠です。


プレスリリースの配信方法と適切な機会

配信方法は2通り

  1. マスメディア・記者クラブへの直接配信:郵送やFAX、あるいは訪問で紙資料を届けるほか、メール送信も可能。興味をもたれれば取材や記事化につながることも。
  2. ウェブ配信サービスの活用:「PR TIMES」や「@PRESS」など、有料のプレスリリース配信サービスを利用すると、サイトやSNS掲載、メディア記事化につながりやすくなります。

配信に向くタイミング例

  • 新商品・新サービス発表
  • イベント、キャンペーン開催
  • 研究成果・調査レポート公開
  • 事業提携、M&A、業務提携の締結
  • 特許取得、アワード受賞
  • 会社移転、支店新設、人事発表

客観性・社会性・新規性がある内容なら、取材のきっかけになる可能性が高まります。


「ニュースリリース」や「広告」との違い

ニュースリリースとの違い

「プレスリリース」と「ニュースリリース」はほぼ同義ですが、厳密には、

  • メディア向けに配信するのが「プレスリリース」
  • メディアを介さず幅広い外部向けに発信するのが「ニュースリリース」
    というニュアンスです。インターネット普及により、企業が直接消費者へ情報発信できる時代になったことで「ニュースリリース」という言葉も使われるようになりました。

広告との違い

広告は有料で掲載枠を購入するため、発信企業が内容をコントロールできますが、消費者からは「宣伝」と受け取られやすく信頼度が相対的に低くなります。
一方、プレスリリースはメディアに掲載されるまで確実性はないものの、第三者視点から情報が拡散され、信頼性や費用対効果の面で優れています。


ウェブ配信サービス利用のメリット

  1. 想いを直接ステークホルダーへ届けられる:顧客・取引先・投資家などに自社の方針や活動を自社の言葉で伝達可能。
  2. 人材確保・支援拡大につながる:企業の理念や社会貢献活動を発信することで、共感者や協力者を増やせる。
  3. 反響を分析し戦略策定に活用:メディア掲載状況やSNSでの反応を踏まえ、マーケティング戦略や商品開発に役立てられる。

効果的なプレスリリースを書く3つのポイント

  1. 5つの必須要素を押さえる
    • タイトル・サブタイトル:短く分かりやすく、関心を引く
    • 画像:商品画像、グラフ、担当者写真など魅力的なビジュアル
    • リード文:5W1Hで要約、ニュースバリューを示す
    • 本文:事実ベースで詳細説明
    • 問い合わせ先:取材・問い合わせ対応の連絡先を忘れずに
  2. 客観的な事実と根拠を示す
    主観的・曖昧な表現や根拠のない「No.1」表現は厳禁。数値データや裏付け資料を提示し、正確性と信ぴょう性を高めることが重要。
  3. ニュースバリューを高める要素を盛り込む
    「新規性」「希少性」「社会性」「意外性」など、読者や社会に価値をもたらす要素を明確に打ち出しましょう。

配信タイミングの見極め

内容ごとに最適な配信時期は異なります。

  • イベント・セミナー:開催日の2週間以上前に告知
  • 新商品・サービス:発売直前(1週間前~前日)
  • 業績・調査結果報告:情報揃い次第、即日配信
  • メディア誘致:1ヶ月以上前に案内し、直前にリマインド

旬を逃さない、適切なタイミングで配信することでニュース価値を高めます。


まとめ:プレスリリースでメディアとの関係を強化

プレスリリースは、メディアに自社のニュースバリューを伝え、社会的信用度や話題性を高める効果的な手段です。
ただし、事実ベースで客観的なデータを提示し、ニュース価値を明確に示すことが求められます。
丁寧な書き方や配慮あるタイミングを心掛けることで、メディアから信頼されるようになり、結果的に顧客や投資家など大切なステークホルダーへ想いを届きやすくなります。

プレスリリースを効果的に活用し、広報戦略やブランド価値向上に役立てていきましょう。

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