「広報と広告の違いが正しく理解できていない」
「広報って具体的に何をすることなの?」
という悩みを抱えている人もいらっしゃるでしょう。
結論、広報と広告の違いとして大きいのは「費用がかかるかどうか」です。ただ、違いはそれだけではありません。
広告は理解できていても、広報について正しく理解できていない人もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では広報と広告の違いとそれぞれのメリット・デメリットなどについて解説していきます。
[st-midasibox title=”本記事で分かる内容は以下の通りです。” webicon=”st-svg-check-circle faa-ring animated” bordercolor=”#FFC107″ color=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”” borderradius=”5″ titleweight=”bold” myclass=””]
- 広報と広告の違い
- 広報と広告のメリット・デメリット
- 広報とPRの違い
- 広告と宣伝の違い
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広告と広報の違いは費用が発生するかどうか
冒頭でも解説したように、広報と広告の最も大きな違いは「お金がかかるかどうか」です。ただ「費用の必要性」以外にも細かい違いが存在しています。
広告と広報の違いを比較する前に、まずはそれぞれの用語を確認していきましょう。
広報は認知拡大やブランディングのためにメディアを活用すること
広報は英語で「Public Relations」と呼ばれるように、広い意味で「自社と社会との関係性を構築すること」を意味します。
ただ、これだけではあいまいで分かりにくいと感じる人も多いですよね。
広報を端的に言うと、自社の商品やサービスの「認知拡大」や「ブランディング」のためにメディアを活用することです。
広報を行う目的の代表例として「テレビや新聞に自社の商品やサービスを報道してもらうこと」が挙げられます。
自社がメディアに報道してもらう際、メディアに対して料金を支払っているわけではありません。
メディア側が報道する内容を決定する際、数ある選択肢から自社の商品やサービスを選んでもらっただけです。
広報活動は以下のような例が挙げられます。
- イベントの開催
- プレスリリースの作成
- SNS・オウンドメディアの運営
関連記事:プレスリリースとは?基礎知識から書き方、配信タイミングまで解説
関連記事:SNSマーケティングとは?企業が行うべき理由と活用方法をご紹介
関連記事:オウンドメディアとは?作成する目的やメリット、ホームページとの違いも解説
外部のメディアを活用する場合、あくまで認知拡大やブランディングの流れは「外部メディアが報道→それを見た人が認知or特定の印象を抱く」です。
ただ、社会に直接アプローチする広報の手段も存在しています。それが上記に示した「SNS・オウンドメディアの運営」です。
SNS運用やオウンドメディアにて情報を発信することによって、外部メディアを利用しなくとも多くの人に直接的なアプローチが可能です。
社内向けの広報もある
先ほど解説したように広報の目的は「自社の商品やサービスの認知・ブランディングを促進すること」が大半です。
ただ、広報を細かく分類すると「社外広報」と「社内広報」に分類されます。一般的に「広報」と呼ばれるのは「社外広報」だと認識してください。
「社内広報」とは自社の社員に対して情報を発信することによって、コミュニケーションを取ることです。
社内広報は「自社への理解向上」や「統率力の向上」を目的として行われます。
社内広報の具体的な施策は以下の通りです。
- 社内報
- 掲示板
- メールマガジン
広告は費用を払って自社商品やサービスを紹介してもらうこと
広告は多くの人のイメージ通り「広告費を払って特定の媒体に自社の商品やサービスを紹介してもらうこと」です。
広報とは異なり自社の商品やサービスを紹介するためには、必ず費用を払う必要があります。
広告の代表例は以下の通りです。
- 看板
- テレビCM
- SNS広告
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
関連記事:SNS広告とは?これを見ればどのSNSを利用すべきか分かる!
関連記事:リスティング広告とは?利用すべき人の特徴とメリットを解説!
関連記事:ディスプレイ広告とは?メリットやリスティングとの違いも解説!
広報の目的はあくまで「認知拡大やブランディング」がメインです。ただ、広告の目的はそれ以外にも「商品やサービスの販売」が挙げられます。
特にWeb広告では広告から直接自社のページに誘導できるため、「商品やサービスの販売」を目的にしていることも多いです。
広報と広告の違いを比較表で確認
ここまで、広報と広告についてそれぞれ説明しました。広報と広告の違いを下記の表にまとめたのでご覧ください。
広報 | 広告 | |
目的 | ・認知拡大やブランディング | ・認知拡大やブランディング ・商品やサービスの販売 |
コスト | 無料 | 有料 |
信頼性 | 高い | 高くはない |
コントロール性 | 無し | 有り |
外注する際の依頼先 | 広報PR会社 | 広告代理店 |
広報と広告の違い1. 目的
広報の目的の大半は「認知拡大やブランディング」です。
例えば地上波テレビで自社の商品やサービスが報道された場合、認知拡大やブランディングのインパクトは非常に大きいと言えます。
報道のインパクトの大きさはマイナス面でイメージすると分かりやすいでしょう。
例えば今までイメージの良かった芸能人が「テレビの報道内容で一気にイメージが悪化した」といった例は少なくありません。
つまり「テレビで報道される=成功」とは言えないでしょう。認知拡大やブランディングに効果的かどうかはあくまで「報道のされ方次第」だと言えます。
ただ、自社の商品やサービスの魅力が上手く伝わる形で報道してくれれば、効果は非常に高いです。
報道のされ方に関しては、プレスリリースの作り方によっても大きく変わるでしょう。
広告は広報と比べて、そこまで大きな認知拡大やブランディングは期待できません。
「テレビCMなど多数の人に見てもらえる広告」が利用できれば可能ですが、予算的に大手企業以外は難しいと思います。
参考例として、中小企業でも利用しやすい「Web広告」のうち、認知拡大やブランディングに効果的な種類を紹介します。
- SNS広告
- ディスプレイ広告
- 動画広告(YouTube広告)
関連記事:【2023年最新】YouTube広告の概要やメリットなどを解説!
ただ、広告には「商品やサービスの販売」を目的とした利用もできます。特にWeb広告の場合、広告のクリック先を「直接自社サイト」や「販売サイト」に設定可能です。
「商品やサービスの販売」に適したWeb広告は以下のような例が挙げられます。
- SNS広告
- リスティング広告
- アフィリエイト広告
関連記事:アフィリエイト広告とは?メリットやリスティング広告との違いも解説
広報と広告の違い2. コスト
広報は基本的に無料です。テレビが自社の商品やサービスを報道する場合、テレビ側が自社に対して料金を要求してくることはありません。
ただ、広報活動としてプレスリリースの作成やイベント企画などを行う場合、人件費などは必要です。
一方で広告の場合には当然「広告費」が必要になります。広告費以外にも広告の作成費も場合によってはかかるでしょう。
特にテレビCMなど「動画」を用いる場合には、広告作成費に加えて出演者の出演料などが必要な場合も考えられます。
トータルすると100万〜1,000万円以上必要になるケースも少なくありません。
予算的に厳しい場合にはWeb広告の利用がおすすめです。Web広告であれば月3〜5万円くらいから始められます。
Web広告はどの種類でも比較的低額から始められるため、興味がある人は下記の記事から自社に合ったWeb広告を探してみましょう。
関連記事:Web広告とは?種類やメリット、課金方式と運用方法について解説
広報と広告の違い3. 信頼性
広告よりも広報の方が信頼性は圧倒的に高いです。極論、広告はお金をかければ大半の企業は利用できます。
また、広告の内容はあくまで広告主側が決めているため、広告主にとって都合が良いように宣伝できるわけです。
一方で広報は第三者(メディア)が報道内容を判断しているため、報道される側(自社)は報道内容に口出しはできません。
広報や広告に限らず「自分で主張している」のと「第三者が評価している」のは信頼性がまったく違いますよね。
「自社のパンは地元で大人気です!」とパン屋Aが主張するのと、テレビで「パン屋Aは〜県の人に大人気のパン屋さんです!」と報道されるのを比較すると、視聴者の信頼度合いは大きく異なるでしょう。
広報は信頼性の高い第三者(テレビ局など)に評価してもらうことによって、信頼度がより高くなります。
広報と広告の違い4. コントロール性
信頼性の解説と被る部分ではありますが、広報と広告では「コントロール性」も大きく違います。
広告はお金をかければ一部をのぞき、誰でも利用しやすいです。テレビ広告や新聞など大手メディアであれば広告主の選別をしている場合もありますが、Web広告であれば基本的に誰でも広告を利用できます。
ただ広報の場合、報道してくれるのかどうかはメディア側次第なため、コントロールできません。
つまり、報道されるために努力をしたとしても結果に結びつかないこともあるわけです。
特にWeb広告であれば「広告が表示されない」といったケースはまず考えられないため、誰でも効果を感じやすい施策です。
広報はコントロールできないため、施策の効果に確実性があるのは広告だと言えるでしょう。
広報と広告の違い5. 外注する際の依頼先
自社内にリソースがなく業務を委託する場合、広報と広告では外注先が違います。表でも記載してある通り、広報は「広報PR会社」広告は「広告代理店」が外注先です。
2つを兼業している会社は少なく、大半の場合はまったく別々の会社となります。いずれの場合も外注内容によって費用はまちまちです。
例えば広報活動のうちプレスリリースの作成であれば15〜30万円程度、イベント企画であれば40〜100万円程度が相場となっています。
Web広告の代理店を利用する場合は広告費の20%程度が費用相場です。毎月50万円分の広告を利用する場合、10万円が運用代行費となります。
広報とPRの違いは施策を実行する目的
広報と同じような意味を持つ単語として「PR」も存在しています。冒頭でも解説したように、広報の英語は「Public Relations」です。
PRも同様に「Public Relations」の頭文字を取った言葉になります。ただ、厳密には「広報=PR」ではありません。
PRは「自社のイメージやブランド価値を高めるための方法」です。つまり広報のように「特定の商品やサービスの認知拡大やブランディング」を促進することだけに着目しているわけではありません。
例えば同じ「イベント企画」を行うとして、PR活動と広報活動それぞれの目的について解説します。
- PRの目的:自社の取り組みなどの存在感をアピールすること
- 広報の目的:イベント企画をメディアに取り上げてもらい、自社の商品やサービスの認知拡大・ブランディングを促進すること
つまり施策としては同じ「イベント企画」だとしても、目的の範囲が広いのがPRだと言えます。
広報はPR活動の1つに分類されている点を理解しておきましょう。ただ、広報とPRの違いは人によって解釈が違うため、大枠だけ理解しておけば大丈夫です。
補足:宣伝と広告の違いとは
ここまで触れてきた広報・広告・PRに加えて「宣伝」という用語もよく耳にするかと思います。
宣伝は「広告宣伝」とひとくくりにされることも多いため、広告と意味の近い用語です。
宣伝とは「情報を伝え、認知拡大や最終的に商品・サービスの販売まで繋げること」を意味しており、本来は広告と以下のように区別されています。
- 宣伝の目的:認知拡大や商品・サービスの販売
- 広告の目的:認知拡大
ただ、広告の解説でも触れたように広告は「認知拡大やブランディング」に加えて「商品・サービスの販売」も含まれています。
辞書的な言葉の違いは一応ありますが、実態としては宣伝と広告は同じような意味を持っている場合も少なくありません。
広告宣伝とひとくくりにされることもあるため、同じものと認識していただいても問題ないです。
広報と広告の違いはコストの有無!
広報と広告の大きな違いは「費用がかかるかどうか」です。ただ、広報と広告との違いは他にも存在しています。
広報と広告はどちらも企業活動にとって重要性の高い活動です。それぞれのメリット・デメリットも解説したので、ぜひ理解していただければと思います。
また今回「広報とPRの違い」と「広告と宣伝」の違いも解説しましたが、基本的にはそこまで気にする必要はありません。
人によって解釈が違うため、混同して利用している人も多いです。
インターネット上で上記のワードを見たとしても辞書的な意味で捉えるのではなく、あくまで「その人がどこに線引きをしているのか」といった視点で理解することをおすすめします。
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