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オウンドメディア

【目的別】オウンドメディアの成功事例5選!運用のコツも解説

「オウンドメディアで成功している企業の例を知りたい」「成功事例を参考に自社に応用したい」と思っている人も多いのではないでしょうか。

オウンドメディアを作る予定がある人は、成功事例を参考にするのが効率的。ただし「成功しているオウンドメディア = 参考にすべき」とは言い切れません。運用する目的によって参考にすべきオウンドメディアは異なるため、自社の目的と照らし合わせて確認すべきです。

そこで本記事ではオウンドメディアの運用目的別「成功事例」と成功させるためのコツを解説していきます。

本記事で分かる内容は以下の通りです。

  • オウンドメディアを運用する目的の例
  • 目的ごとに参考にすべき成功事例
  • オウンドメディアを成功させるコツ

オウンドメディアを運用する目的は主に3つ

成功事例を確認する前にまずは「なぜオウンドメディアを運用するのか」についての種類を把握しておきましょう。

目的1. 採用活動の促進

リクルートの「就職白書2020」によると中途採用1人に必要な費用は、広告費や人件費を合わせて100万円前後だと言われています。100万円の内訳は公表されていませんが、採用に必要な費用の大部分は広告費が占めているため、広告費が削減できるだけで全体の採用費用は抑えられます。

オウンドメディアを上手く活用して「サイト経由」で求職者の応募が増えれば、当然広告費は少なくなるでしょう。

また、オウンドメディア内のコンテンツによって「自社への理解度」が向上すれば、採用後のミスマッチも起きにくくなり離職率も下がります。社員が早期に離職してしまっては「採用コストや教育コスト」が完全に無駄になるため、企業としては何としても避けたいですよね。

オウンドメディアを活用することによって単純な採用コストの低減だけではなく、無駄な費用がかかりにくくなるのも大きなメリットです。

目的2. 企業のブランディング

オウンドメディアは自社の認知拡大やブランディングにも利用可能です。

オウンドメディアに来たユーザーがその時点で自社の商品やサービスを購入しなかったとしても、継続して交流していれば必要な時に想起して購入してくれる可能性が高まります。

交流方法としては継続的にコンテンツを投稿する他に、ホワイトペーパーやメールマガジンなどを利用してみましょう。

上記のような方法で見込み客に継続的にアプローチして、自社の顧客まで育成するステップのことを「リードナーチャリング」と呼びます。

また、オウンドメディアの活用によって「ファン化」が進めば、ユーザー自らがSNSなどで拡散してくれる可能性も。

オウンドメディアでブランディングを獲得できれば、コスト削減や拡散性などを含めさまざまなメリットが受けられるでしょう。

関連記事:リードナーチャリングが成約率アップにつながる理由とは?具体的な方法もわかりやすく解説

目的3. 見込み客(リーチ)獲得

オウンドメディアを運用する目的として最も多いのが「見込み客(リーチ)獲得」だと言えるでしょう。

Webからの集客方法として「オウンドメディアを用いたSEO」と「リスティング広告などのWeb広告」の2つが主流です。

オウンドメディアでの「見込み客獲得」は広告費がかからないため、低コストで集客できるのは大きなメリットだと言えます。

ただ、SEOの性質的に短期間で集客するのは難しいため、効果を実感するまでに早くても半年〜1年くらいは必要です。

中長期的な視点で顧客を獲得できる方法として、オウンドメディアは非常に優秀だと言えるでしょう。

オウンドメディアの成功事例5選

オウンドメディア運用の目的は「採用活動の促進」「企業のブランディング」「見込み客の獲得」であるとご説明しました。

採用活動の促進:mercan

mercan(メルカン)はフリマアプリ「メルカリ」を運営する株式会社メルカリのオウンドメディアです。

メルカリのオウンドメディアは最適な人材を獲得し、採用後のミスマッチを減らすことを目的としています。

メルカリは当初エンジニアを中心に採用のミスマッチが課題でした。

mercanでは社内のエンジニアが「メルカリで働くとはどういうことなのか?」といった内容をオープンな雰囲気で発信しています。

また、同時に英語版のページも用意しており、海外からの採用にも積極的です。結果として採用エントリー数も増加し、離職率も低減しました。

やはり、求職者にとって実際に働いている人が提供しているコンテンツは非常に価値のあるもので「ここで働きたい」という意欲をかき立ててくれる可能性が高いでしょう。

運用目的 ・採用活動の促進
・採用後のミスマッチ削減
サイトURL  https://mercan.mercari.com/
成功のポイント ・英語に対応したページ作成したこと
・社内の実情をオープンに開示したこと

企業ブランディング:サイボウズ式

サイボウズ式はクラウドのソフトウェアを開発しているサイボウズ株式会社のオウンドメディアです。

認知拡大やブランディングを目的として2012年から発信を続けており、オウンドメディアの成功事例としてよく挙げられている企業です。

オウンドメディアのテーマは「会社の組織作り」や「働き方」です。あえて自社ソフトウェアの内容を発信しないことによって、発信内容の質を高めています。

サイボウズ式はオウンドメディアにて認知拡大やブランディングを獲得できただけではありません。

提供しているソフトウェアの導入数や採用活動においても好影響をもたらしています。

オウンドメディアの目的として3つ挙げましたが、サイボウズ式の成功事例に限らず1つだけに影響を及ぼすわけではありません。

目的を明確にすることは重要ですが、オウンドメディアが成功すればさまざまなメリットが得られるでしょう。

運用目的 ・認知拡大・ブランディング
サイトURL  https://cybozushiki.cybozu.co.jp/
成功のポイント ・投稿の質にこだわり自社サービスの内容を発信しなかったこと

見込み客の獲得:SAKIYOMI

SAKIYOMIはInstagramの運用代行やコンサルティングを行っている株式会社SAKIYOMIのオウンドメディアです。

SAKIYOMIはオウンドメディアのコンテンツが上位表示されていたものの、顧客に繋がっていなかった時期がありました。

そこで流入数が多い記事においてユーザーを「顧客として獲得できるように」リライトやCTA改善を行った結果、月の顧客が50件から500件にまで増加したそうです。

オウンドメディアにて最初の目的は「検索上位に表示されること」とする場合が多いかと思いますが、実際には上位表示されたとしても見込み客を獲得できるわけではありません。

対策するキーワードや記事の内容によってはPV数が多くてもCVRが低くなる場合もあります。

運用目的 ・見込み客獲得
サイトURL  https://sns-sakiyomi.com/blog/
成功のポイント ・記事の導線を確認して改善したこと

見込み客の獲得:ferret

ferretはWebマーケティングのコンサルティングを行っている株式会社ベーシックのオウンドメディアです。

SEOやWeb広告、SNSに関わっている人であれば一度は見たことがあるでしょう。

ferretは上記3つのキーワードに対して網羅的に記事コンテンツを作成しており、2018年には月間500万PV数まで上昇しています。

現時点で会員登録数も50万人弱となっており、Webマーケティングジャンルでは国内最大級です。

また、ferretはオウンドメディアで見込み客獲得を果たせただけではなく、記事広告のサービスも展開しています。

メディアの規模が大きければ他社の記事をメディア内に「広告」として出稿すれば、新たなマネタイズ方法として利用可能です。

運用目的 ・見込み客獲得
サイトURL  https://ferret-plus.com/
成功のポイント ・SEO対策に力を入れたこと
・ターゲットに合わせたコンテンツを網羅的に発信していること

見込み客の獲得:グーネットマガジン

グーネットマガジンは自動車関連のサイトを運営している株式会社プロトコーポレーションのオウンドメディアです。

車に関する基礎知識や新車情報、ローンや保険のことまで幅広く「車」に関して情報を発信しています。

まずは車に関する情報でユーザーにアクセスしてもらい、その後に自社サービスの「中古車審査」や「カーリース」などの顧客を獲得する戦略です。

同じジャンルで複数のサービスを展開している場合、オウンドメディアを活用することによってユーザーの多種多様なニーズに合わせてサービスを紹介できるのは大きなメリットだと言えるでしょう。

運用目的 ・認知拡大・ブランディング
サイトURL  https://www.goo-net.com/magazine/
成功のポイント ・最新の情報を発信していること
・「車」に関して幅広いニーズに対応していること

オウンドメディアを成功させるコツは4つ

「オウンドメディアで自社の目的を達成させたい」と思って始めても、実際には思ったような結果が出ていない企業も多いです。

コツ1. 継続して改善し続ける

オウンドメディアで目的を達成するまでには、早くても半年〜1年くらい必要な場合が多いです。

SNSなどと異なり「バズる」可能性は低いため、効率的に運用したとしてもそこまで短縮はできません。

検索結果から流入を得ようとすると、どうしてもサイト内にコンテンツが豊富にそろっている状態にする必要があります。

半年〜1年間継続してコンテンツを投入し続ける努力と、日々コンテンツを改善する手間などを事前に理解しておくべきでしょう。

成功しているオウンドメディアのほとんどが3〜5年以上運営している企業がほとんどです。

コツ2. 目的に応じた運用をする

「なぜオウンドメディアを運用するのか」は自社でしっかりと明確にしておきましょう。

オウンドメディアの運営はおそらく1人で行うのではなく、複数人で行う場合や外部のライターを雇う場合が多いと思います。

メディアの方向性が定まっていない場合、複数人が異なる思考でメディア運営をしてしまい、どうしても一貫性のないコンテンツになってしまう可能性が高いです。

明確な目的もなくなんとなく始めるのではなく、目的を明確にした上でオウンドメディアの運用を行いましょう。

コツ3. SEOについての理解を深める

オウンドメディア運営の成功には「SEOの知識」が必要な場合が多いです。

SEOとは自社サイトのコンテンツを「GoogleやYahoo!などの検索エンジンで上位表示させる施策」を意味しています。

もちろん、成功しているオウンドメディアは言わずもがな「情報発信の質」は高いですが、SEO対策を入念に行っているところがほとんどです。

逆に言えばどれだけ質の高い情報を発信していたとしても、SEOの知識がなくては多くのユーザーに見てもらうことは難しいです。

SEOについては下記の記事で詳しく学んでください。

関連記事:SEOとは?基本知識やメリット、具体的な流れをわかりやすく解説

コツ4. 目的を達成するための導線を作る

オウンドメディアに訪れたユーザーを「自社の目的」に誘導するために、ユーザーがメディア内で行動を予測して導線を作るべきです。

ユーザーがメディア内で購入に至るまでの道筋を「カスタマージャーニー」と呼びます。

カスタマージャーニーを可視化するためにカスタマージャーニーマップを作成して、それぞれのフェーズにて最適なコンテンツを作成するようにしましょう。

関連記事:カスタマージャーニーとは?初心者向けにメリットや目的も解説

オウンドメディアは成功事例を参考にして作るべき

オウンドメディアを作ろうと思っても「どうやって作るべきか分からない」という人が大半だと思います。

初めて作る場合には自分の感性に頼るのではなく、競合の成功事例をもとに作成した方が良いでしょう。

ただ、注意点として「成功事例 = 自社で応用すべき」ではありません。というのも、ユーザーの特徴やオウンドメディアの目的によって最適な形は異なります。

ひとまず参考にすべきなのは、同じような目的かつ同じ業界にいる企業のオウンドメディアです。

紹介した成功事例も参考にしつつ、競合のオウンドメディアに関しても確認するようにしましょう。

関連記事:オウンドメディアの作り方とは?業務フロー別の作り方を紹介!

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kou

WebライターのKouと申します!2022年東京理科大学卒業→IT企業(東証プライム)にWebマーケ職として就職。出身地は島根県で、顔の濃さはしじみくらい、心の広さは宍道湖くらいです。Webライター歴8ヶ月で得意ジャンルは金融・マーケティング。

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