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NPS×生成AIで「推奨されるブランド」を作る|計測→洞察→改善を90日で回す完全ガイド

目次

NPSとは?“満足”の先にある未来行動を測る指標

NPS(Net Promoter Score)は、顧客に「この商品/サービス(または企業)を友人や同僚にどの程度すすめたいですか?」を0〜10点で回答してもらい、ロイヤリティ(推奨意向)を数値化する指標です。

  • 推奨者(9–10)
  • 中立者(7–8)
  • 批判者(0–6)

NPS=推奨者比率(%)− 批判者比率(%)(−100〜+100)。プラスが大きいほど「クチコミ拡散・再購買・紹介」の潜在力が高いと解釈できます。

CSAT/CXとの違い

CSATが「今の満足度」を測るのに対し、**NPSは“他者へすすめる未来行動”**を問います。満足は高いのに推奨は低い=“自分は使うが他者に薦めるほどではない”というギャップを可視化できます。

NRS(継続意向)との補完関係

NRSは「自分が使い続けたいか」を測る5段階評価。

  • NRS=継続・解約の予兆
  • NPS=紹介・口コミの推進力
    両指標を併用すると、LTVと新規流入の両輪を一枚の絵で運用できます。

なぜ“今”NPSなのか:生成AI時代のロイヤリティ運用

生成AIの実装で、NPSは集めるだけの数字から収益に直結する運用資産へ。

生成AIでできること

  • 自由回答の自動要約・分類(感情/テーマ/原因)
  • 離反確率・紹介発生確率の予測(NPS×行動ログ×顧客属性)
  • パーソナライズ施策の自動生成(役職・業界別のCTA/本文)
  • クローズドループの自動化(批判者には即フォロー、推奨者にはレビュー・紹介依頼)

MA・CRM・CDPとの連携

NPSをトリガーに、メール/アプリ内メッセージ/広告オーディエンスを自動切替。推奨者は紹介プログラムへ、批判者は体験改善の個別フォローへとつなげます。


NPSの算出方法と読み解き方

ステップ

  1. 0–10点の推奨意向を回収
  2. 3セグメントに分類
  3. **推奨者% − 批判者%**で算出

:100件中 推奨40/中立40/批判20 → NPS=40−20=+20
読み方のコツ

  • 絶対値だけでなく**推移(トレンド)**を見る
  • 分布(9–10の厚み、0–2の極端値)を確認
  • セグメント別NPS(製品、チャネル、地域、役職)でボトルネックを特定

調査設計のベストプラクティス

質問セット

  • 必須:推奨意向(0–10)+理由の自由記述
  • 推奨:NRS(継続意向)、利用頻度、利用シナリオ、接点(購入/サポート後など)

サンプリングとタイミング

  • トランザクションNPS:体験直後(購入・導入・サポート後)
  • リレーションNPS:四半期/半期ごとに“関係性”を定点観測
    偏りを避けるため、母集団・回収率・回答デバイスを管理。

バイアス対策

  • 招待文は中立的に、過度なインセンティブは避ける
  • 尺度説明を明確に(0=全くすすめない/10=強くすすめたい)
  • 日本市場は中立点に寄りやすい傾向があるため、**相対比較(過去・セグメント・競合)**を重視

法令・プライバシー

  • メール配信はオプトインオプトアウト導線を明記
  • 取得目的・保持期間・共同利用をプライバシーポリシーに明示
  • 個人情報は匿名化/最小化し、ダッシュボードは権限管理を徹底

NPSを売上に変える5つの打ち手

1. クローズドループ(即時フォロー)

批判者には24–72時間以内に原因を確認→代替案・返金条件・再体験の提案。AIが謝罪/提案文を下書きし、担当が最終確認。

2. 推奨者の活用

レビュー依頼、UGC募集、紹介インセンティブ(クーポン/寄付型特典)。“推奨の瞬間”に1クリックで投稿できる導線を。

3. 体験改善バックログ化

自由回答をテーマ×インパクトで自動分類。プロダクト/CS/物流など担当別の改善チケットを生成し、進捗を見える化。

4. 優先順位付け

RICE/ICEで“影響×自信度×工数”をスコアリング。短期で効く修繕中長期の差別化投資を両立。

5. 予測×パーソナライズ

NPS・利用状況・契約プランから離反/アップセル確率を推定。セグメントごとに頻度・オファー・チャネルを自動最適化。


よくある落とし穴と対策

  • NPS絶対視:CSAT/NRS/解約率/紹介件数と合わせて読む
  • 単発で終了四半期の定点観測と改善サイクルを仕組み化
  • 母集団の偏り:活性ユーザー偏重を回避し、無回答層のプロフィールも監視
  • 現場が動かない部門別KPIに落とし込み、改善で表彰・予算連動

90日で回す実装ロードマップ

0–2週:設計

  • 調査票・招待文・同意文言、データスキーマ定義
  • MA/CRM/CDP連携、同意ログと権限設定

3–6週:パイロット

  • 取引後NPSを実施、生成AIで自由回答を要約・分類
  • 批判者フォローの自動チケット化を試験運用

7–10週:改善と自動化

  • 推奨者アクション(レビュー/紹介)を自動配信
  • RICEで改善バックログを優先度付け→1スプリント実装

11–13週:経営レポート

  • セグメント別NPS・解約率・紹介件数の相関を可視化
  • 次四半期のOKRに「NPS+実ビジネスKPI」を連結

まとめ:NPSを“数字”から“成長OS”へ

  • NPSは推奨行動のポテンシャルを測る。
  • 生成AIで自由回答→洞察→施策を自動化すると、売上(LTV・紹介)直結の運用に進化。
  • 絶対値よりトレンド・セグメント・アクションで評価し、四半期で回し続ける仕組みが勝敗を分けます。

Harmonic Society株式会社は、NPS設計/生成AI分析/MA運用/クローズドループ構築まで伴走し、ロイヤリティを利益へ変える“動くダッシュボード”を実装します。お気軽にご相談ください。

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師田 賢人

Harmonic Society株式会社 代表取締役。一橋大学(商学部)卒業後、Accenture Japanに入社。ITコンサルタントとして働いた後、Webエンジニアを経て2016年に独立。ブロックチェーン技術を専門に200名以上の専門家に取材をし記事を執筆する。2023年にHarmonic Society株式会社を設立後、AI駆動開発によるWebサイト・アプリ制作を行っている。

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