「オウンドメディアってなに?」「ホームページとは違うの?」と考えている人もいらっしゃるでしょう。
オウンドメディアは明確な定義付けがされていないため、人によって解釈が異なるのが面倒な点です。サイトによって表現のニュアンスが違うため、「結局なにを指しているの?」と感じる人も多いかもしれません。
そこで本記事ではオウンドメディアの基本的な内容や利用する目的とメリットなどについて解説していきます。
[st-midasibox title=”本記事で分かる内容は以下の通りです。” webicon=”st-svg-check-circle faa-ring animated” bordercolor=”#FFC107″ color=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”” borderradius=”5″ titleweight=”bold” myclass=””]
- オウンドメディアが意味していること
- なぜオウンドメディアを運営すべきなのか
- 理解しておくべきオウンドメディアのメリットデメリット
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オウンドメディアとは自社で運営するWebメディアのこと
オウンドメディア(Owned Media)は、広義の意味で自社のホームページやパンフレット、広報誌などが該当します。ただ、一般的には自社で運営するWebメディアやブログのことを指している場合が多いです。
オウンドメディア内に作成するコンテンツは以下のような例が挙げられます。
- 記事コンテンツ
- 自社商材の紹介
- 社内インタビューなど採用に関するコンテンツ
最も多いのが「記事コンテンツ」です。オウンドメディアにて記事コンテンツを作成して掲載することによって、GoogleやYahoo!などの検索エンジンから集客することを目的としています。
弊社、Harmonic Society㈱においてもサイト上部の「Blog」がオウンドメディアに該当しており、このページも記事コンテンツの1つです。
オウンドメディアとホームページの違い
ホームページも定義が曖昧ですが大半の場合は「特定のWebサイト全体」を意味しています。弊社の例で考えると、弊社サイト内であればすべてホームページに当てはまります。つまり、オウンドメディアはホームページの一部だと言えるでしょう。
ホームページ内には他にも以下のような例が挙げられます。
- トップページ
- 採用ページ
- 企業理念ページ
- 会社概要ページ
オウンドメディア以外に活用すべきメディア
企業のWebマーケティング活動において、オウンドメディア以外に以下の2つのメディアが活用可能です。
- アーンドメディア:個人が利用しているSNSやブログ、口コミサイトなど
- ペイドメディア:リスティング広告などのWeb広告やテレビCMなど
オウンドメディアを含む3つを「トリプルメディア」と呼びます。トリプルメディアのうち、複数を併用することによって相乗効果が生まれる可能性が高いです。
例えばオウンドメディアとアーンドメディアを併用することで、Webメディアやブログに興味をもった消費者がSNSで拡散してくれることもあると思います。拡散したされた記事はまた別の消費者によって拡散され、結果的に多くの人に見てもらえるようになるわけです。
メディアは1つに絞るのではなく、3つのメディアを上手く活用するのがWebマーケティングにおいて重要です。ただ、現在ではトリプルメディアではなく「PESO」と呼ばれる基準も重要視されてきています。
上記した3つのメディアに加えて「シェアードメディア」の頭文字を加えた考え方です。シェアードメディアとはSNSやYouTubeなど、シェア機能が特徴的なメディアを指します。つまり、アーンドメディアに分類されていたSNSなどがシェアードメディアとして新たに分類されるようになっているわけです。
トリプルメディアとPESOの考え方についても一応理解しておきましょう。
オウンドメディアを運営する目的は5つ
[st-slidebox webicon=”” text=”+ オウンドメディアを運営する目的は企業によって異なりますが、大きく分けて以下の5つが挙げられます。” myclass=”” bgcolor=”” color=”#1a1a1a” margin_bottom=”20″]
- リード獲得
- 認知拡大
- ブランディング
- 採用や自社ブランディング
- 直接的な収益
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リード獲得
オウンドメディアを運営する目的として、見込み客(リード)の獲得を掲げている企業が最も多いです。商品・サービスの購入やお問い合わせをコンバージョンポイントとして、記事コンテンツを作成しています。
例えば、引越しサービスを提供している場合を想定してみましょう。
「引越し業者 おすすめ」や「引越し 手順」などの検索キーワードに対して記事コンテンツを作成し、検索エンジンで上位表示ができたとします。この場合、記事コンテンツを閲覧した一部のユーザーは実際に引越しサービスに申し込んでくれるわけです。
リード獲得を目的とする場合には、コンバージョン(CV)が起きる可能性が高い検索キーワードに対して記事コンテンツを作成するようにしましょう。
関連記事:リードジェネレーションが顧客獲得に効果的な理由とは?具体的な方法や注意点も解説
認知拡大
オウンドメディアは、商品・サービスの認知拡大にも利用できます。
すでに世間で認知されているものであれば、直接そのキーワードで検索される可能性が高いでしょう。例えば「新しい賃貸をネットで探したい」と思った人のうち「賃貸 探し方 ネット」などと調べる人は少ないと思います。おそらく「SUUMO」や「ホームズ」といったサービス名をGoogleやYahoo!で調べるでしょう。
逆に、名前が知られていない商品・サービスでは、固有名称で検索される可能性は極めて低いです。認知度がまだ低い賃貸検索サービスを運営しているのなら「賃貸 安くする方法」などのキーワードで記事コンテンツを作成し、そこからサービスを認知してもらう必要があります。
認知されていない企業やサービスであれば、記事コンテンツを利用することによって認知される機会が増えるようになるでしょう。
ブランディング
オウンドメディアはブランディングにも利用できます。
オウンドメディアで発信する内容は自社で自由に決められるため、ユーザーに対して特定のイメージを植え付けることも可能です。
他のサイトなどで自社のサービスについて紹介された場合では、「もっと〜のように説明してくれたらより魅力的に感じてもらえるのに」と感じるケースも多いと思います。
ユーザーのペルソナを考慮した上でどのようなコンテンツを作成し、どのように伝えたら自社のサービスに興味を持ってもらえるのかを考えるようにしましょう。
関連記事:ペルソナの作り方を具体的に解説!メリットや注意点も紹介
採用や自社ブランディング
オウンドメディア内で新卒採用や中途採用向けのコンテンツを作成すれば、採用活動を強化や自社ブランディングも可能です。
採用向けで作成すべきコンテンツは以下のような例が挙げられます。
- 社風や企業のビジョン、経営者の言葉
- 働いている社員のインタビュー
- 実際に働いている人のスケジュール
「採用活動を強化したい」「もっと適切な人材を確保したい」と思っている会社であればオウンドメディアを活用するのも1つの手だと思います。
直接的な収益
オウンドメディアが成長しており、一定の流入数があればメディア自体で収益化を狙えます。
オウンドメディアで可能なマネタイズ例は以下の3つです。
- メディア内に広告を掲載する(純広告や記事広告など)
- 有料コンテンツを作成して販売する
- アフィリエイトリンクを貼る
ただ、オウンドメディア自体でマネタイズするのはリスクも存在します。
例えばアフィリエイトリンクを貼る場合、どうしてもアフィリエイト自体に良い印象がない人も存在しているわけです。
同様に記事広告などに対しても、「他の企業の情報は別に欲しくない」と思うユーザーも一定数いらっしゃいます。
直接的な収益を考えている場合には想定されるリスクを考慮した上で検討してみてください。
関連記事:記事広告とは?メリットや特徴、掲載料金などを解説
関連記事:アフィリエイト広告とは?メリットやリスティング広告との違いも解説
オウンドメディアを利用するメリットは3つ
[st-slidebox webicon=”” text=”+ オウンドメディアを利用するメリットは以下の3つです。” myclass=”” bgcolor=”” color=”#1a1a1a” margin_bottom=”20″]
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広告費がかからない
オウンドメディアの運営には広告費が必要ありません。
同じく検索エンジンから集客を狙う「リスティング広告」では、「集客数の多さ=広告費の多さ」と言い換えられます。
つまり、リスティング広告は集客をすればするほど広告費が発生する仕組みです。
検索エンジンから自社の記事コンテンツがクリックされたとしても費用は一切かかりません。つまり無料の集客経路だとも言えるわけです。
記事コンテンツの作成費用は必要ですが、どれだけ集客しようが費用は変動しません。ただ、オウンドメディアの効果を実感するまでには早くても半年〜1年程度の時間を要します。
リスティング広告であればより早く効果を実感できるため、一長一短だと言えるでしょう。リスティング広告の詳しい内容を知りたい人は下記の記事を参考にしてみてください。
関連記事:リスティング広告とは?利用すべき人の特徴とメリットを解説!
顧客のデータを獲得できる
オウンドメディアの作成によって自社サイトから会員登録をしてもらった場合、見込み客のデータを獲得できます。
また、Cookie情報も得られるため、リターゲティング(リマーケディング)が利用可能です。リターゲティングとは一度自社サイトに来たユーザーに向けて広告を表示できる手法を言います。
不特定多数に向けて広告を表示するよりも、一度自社に来たユーザーの方が費用対効果は高くなる可能性が高いです。
リターゲティング広告は特にディスプレイ広告などで利用されている手法ですので、興味がある人は下記の記事をご覧ください。
関連記事:ディスプレイ広告とは?メリットやリスティングとの違いも解説!
資産性がある
オウンドメディアはSNSなど他のメディアに比べて「資産性」が高いです。
一度検索結果の上位に表示された記事コンテンツは、大幅なGoogleコアアップデートがなければある程度長期にわたって上位表示され続ける傾向があります。
つまり、一度上位に表示されれば継続的なユーザーの流入が望めるわけです。
また、検索エンジンのアルゴリズム上、記事コンテンツの数が増えれば増えるほど上位表示がしやすくなる特徴があります。
資産性がある一方で「継続的な記事コンテンツの作成」がより効果的だとも言えるため、定期的にコンテンツを作成し続ける努力が必要だと言えるでしょう。
関連記事:コアアップデートはSEOに影響する?「概要」と「傾向」を徹底解説!
オウンドメディアのデメリットは2つ
[st-slidebox webicon=”” text=”+オウンドメディアを始める前には、以下の2つのデメリットを理解した上で開始しましょう。” myclass=”” bgcolor=”” color=”#1a1a1a” margin_bottom=”20″]
- 成功までに時間と費用がかかる
- オウンドメディア運営の知識がいる
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成功までに時間と費用がかかる
先ほども解説したように、オウンドメディアは短期的に成果が出る施策ではありません。
最短でも半年〜1年程度にわたって継続的に記事コンテンツを作成することによって成果が出る施策となっています。
つまり、長期間オウンドメディアを運営する運営費や記事コンテンツの作成費用も必要になってくる点を理解しておかなければなりません。
現時点である程度の予算を確保できないと中途半端な結果に終わってしまう可能性も高いため、半年〜1年分の予算を確保できる場合に限って運営を検討してみるべきです。
ただ、成功すれば他のWeb広告などとは比べ物にならないくらい費用対効果が高い集客方法になるため、挑戦する価値は大いにあると言えます。
オウンドメディア運営の知識がいる
オウンドメディア運営にはさまざまな専門知識が必要になるため、社内で運用していくのが容易ではない場合もあります。
代表的な知識としては「SEO」が挙げられるでしょう。記事コンテンツを作成した後、GoogleやYahoo!において上位に表示されないと意味はありません。
上位表示されるためにはSEOを理解する必要があります。「SEOってなんだ?」という人はまずは下記の記事からSEOについて理解した上でオウンドメディアの作成を検討してみましょう。
関連記事:SEOとは?基本知識やメリット、具体的な流れをわかりやすく解説
関連記事:オウンドメディアの作り方とは?業務フロー別の作り方を紹介!
オウンドメディアは成功すれば非常に優秀な集客方法になる!
オウンドメディアは簡単に成功するものではありません。ただ、初心者の人でも半年〜1年程度の継続的な努力ができれば成功するチャンスは十分にあると言えます。
冒頭でも解説したようにリスティング広告やSNSなどと併用することによって相乗効果を得られるため、オウンドメディアだけにこだわるのではなく複数のメディアを活用しましょう。
「オウンドメディアを自社で運用していく自信がない」という人は代理店やコンサルタントの利用もおすすめです。
オウンドメディアを始めたいけどリソース的に厳しいと感じる人はぜひ検討してみてください。
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