Web広告

リスティング広告入門|仕組み・費用相場・始め方・SEOとの違いをやさしく解説

目次

何から手を付けるべきかが分かる

「始めたいけれど予算や運用が不安」という方向けに、基本/費用相場/メリデメ/SEOとの違いを整理。初期設定と改善の型まで解説します。


リスティング広告とは(検索連動型広告)

仕組み

ユーザーが検索したキーワードに連動して、検索結果ページの上部・下部に表示されるテキスト広告。広告主は自社に合うキーワードで配信し、**クリックされるたびに課金(CPC)**されます。

用例

東京 リフォーム」で検索 → 都内のリフォーム会社の広告が表示。意図が明確な検索語ほどCV(問い合わせ・購入)に近い傾向があります。

※一般的には「リスティング広告=検索連動型広告」として使われることが多いため、本記事もその意味で記載します。


リスティング広告のメリット(4つ)

購買意欲の高いユーザーに狙い撃ち

「東京 一軒家 リフォーム」など具体的ニーズを持つ層に配信でき、成約率向上が期待できます。

ターゲティングが細かい

地域・デバイス・年齢・性別・曜日/時間帯などを指定して無駄クリックを削減

少額から始められる

数千円〜数万円でテスト可能。月ごとに柔軟に予算調整できます。

改善しやすい

キーワード別の成果を見て、入札調整・否定キーワード追加・広告文ABテストなどを高速で回せます。


デメリット(3つ)

認知・イメージ訴求には弱い

テキスト中心でブランディング目的には不向き。世界観訴求はディスプレイ/動画が有効。

運用コストがかかる

日々の検索語句精査・入札調整・レポートが必要。専門知識が求められます。

専用LPが必要な場合あり

CV率を高めるLPがあると有利。ただし制作コスト/工数は要考慮。


費用相場と課金形態

クリック課金(CPC)と目安

  • 課金方式:クリック課金(CPC)
  • CPCの幅:おおよそ**¥100〜¥1,000**(競合性・商材価値で変動)

初期予算の考え方(簡易モデル)

  • 目標:月間CV◯件、目標CPA=¥◯◯◯◯
  • 想定CVR(LP):1〜3%(業界により要調整)
  • 必要クリック数=CV件数 ÷ CVR
  • 月予算目安=必要クリック数 × 想定CPC

例:CV20件、CVR2%、CPC¥300 → クリック1,000 → 月予算約¥300,000
テスト開始は**¥50,000〜¥150,000**程度からの小規模検証→拡大が現実的。


広告順位(広告ランク)の決まり方

基本式

広告ランク = 品質スコア × 入札価格(上限クリック単価)

品質スコアを上げるコツ

  • 検索意図に合致したキーワード設計(完全一致・フレーズ一致の使い分け)
  • キーワード−広告文−LPの“三位一体”(メッセージの整合性)
  • 広告表示オプション(サイトリンク・コールアウト等)で情報拡充
  • CV計測の整備(タグ/GTM)→機械学習の最適化が効く

リスティング広告とSEO、どちらを選ぶ?

特性の違い

  • リスティング広告即効性が高い。クリックごとに費用発生、すぐ露出可能。
  • SEO:成果まで時間はかかるが、上位表示後は継続流入が見込める。

使い分けの目安

  • 短期のリード獲得や新施策検証 → リスティング
  • 中長期の費用対効果と資産化 → SEO
  • 併用例:広告で短期CVを確保しつつ、並行してSEOコンテンツを育成。

はじめての始め方チェックリスト

初期設定

  • アカウント作成、**コンバージョン計測(CV)**設定
  • 地域/時間帯/デバイスの基本ターゲティング
  • 主要KPI(CPA・CVR・CTR)と週次レビューの運用設計

キーワード設計

  • 意図別に指名/商標+カテゴリ/課題ベースで構造化
  • 除外(否定)キーワードで無駄クリックを抑制

クリエイティブ/LP

  • 広告文ABテスト:訴求(ベネフィット/機能/価格/実績)を検証
  • LPの一貫性:検索クエリ→広告文→見出し→CTAの整合/フォーム摩擦の削減

改善サイクル

  • 週次:検索語句レポート→入札/否定KW反映
  • 月次:CVR・CPA観点でキーワード/広告/LPを総点検

まとめ

小さく始めて、早く学び、良い所に投資する

リスティング広告は、ニーズ顕在層にピンポイントでリーチでき、少額から検証しやすい手法。
一方で、運用工数・LP最適化は不可欠。SEOや他広告と役割分担し、自社の目的に合わせて使い分けることで成果最大化が狙えます。

師田 賢人

一橋大学商学部を卒業後、Accenture Japanに新卒入社し、ITコンサルタントとして大手企業のシステム導入・業務改善プロジェクトに従事。その後、Webエンジニアとしての実務経験を積み、2016年に独立。 独立後は、企業向けのWebシステム開発・業務効率化ツール構築を中心に、80件以上のプロジェクトを担当し、100社以上の企業と取引実績を持つ。技術領域ではブロックチェーン分野にも精通し、200名以上の専門家への取材・記事執筆を経験。 2023年にHarmonic Society株式会社を設立し、現在はAI駆動のWebサイト制作・業務システム開発・自動化ソリューションを提供。 中小企業から教育機関まで、幅広いクライアントのDXを支援している。

ちょっとした業務の悩みも、気軽にご相談ください。

コメントを残す