目次
この記事でわかること
- なぜ今ノーコードLPなのか(速度・コスト・運用の観点)
- 主要ツール比較:ペライチ / HubSpot CMS Hub / STUDIO
- STUDIO推奨の理由と実装フロー(1か月想定)
- 品質チェックリスト(速度・SEO・法務・アクセシビリティ)
- 公開後90日のLPO運用計画とよくある落とし穴
1. なぜ「LP×ノーコード」がアツいのか
従来:デザイン → コーディング → 実装で、分業ゆえにリードタイム/コスト/修正往復が増大。
今:デザイナーがデザイン〜Web実装まで一気通貫。仮説検証(LPO)が高速連続で回せる。
メリット(要点)
- 速度:制作〜公開を圧縮 → A/Bテストを早期開始
- コスト:HTML/CSS/JSの実装工数を削減 → 予算はクリエイティブ/広告へ
- 運用:文言/価格/CTAの日次チューニングが内製で可能
目安:フルコーディングで2か月→ノーコードで約1か月(要件・規模に依存)
2. ノーコードLPに向いている/向いていない
向いている
- 1ページ完結の獲得系LP(応募/予約/資料DL/ウェビナー登録)
- 頻繁なオファー変更・価格改定・テストを回す案件
- 広告×LPOで週次PDCAを回す運用設計
向いていない(コード検討)
- 複雑な会員機能/検索・絞り込み/条件分岐フォーム
- 大規模な多言語・多拠点運用、独自JSで高度な連携が必須
- ヘッドレスCMS/独自インフラ要求など厳格なITガバナンス
3. ノーコードLP主要ツールの比較
観点 | ペライチ | HubSpot CMS Hub | STUDIO |
---|---|---|---|
学習コスト | 低(超初心者向け) | 中(CMS/CRM理解要) | 低〜中(直感UI) |
デザイン自由度 | 低〜中(テンプレ中心) | 中(テーマ依存) | 高(表現幅広い) |
MA/CRM連携 | 外部連携で補完 | 強力(ネイティブ) | 外部/埋め込みで対応 |
レスポンシブ調整 | 標準的 | 標準的 | 粒度高く調整しやすい |
料金/運用 | 低コスト | 中〜高(機能充実) | ドメイン+月額のみ/サーバー不要 |
向き/一言 | まず1枚作る | 顧客基盤連動 | “見せ方×速さ”の最適解 |
CRM起点で育成重視ならHubSpot、表現×速度×運用のバランスならSTUDIOが有力。
4. STUDIOを推す4つの理由
- UI/UXが洗練:非エンジニアでも直感操作 → 制作のスループット向上
- 表現自由度:グリッド/オートレイアウト/ブレークポイントの柔軟調整
- デザイナー層の厚み:外注・増員がしやすい(実装まで一気通貫で依頼可)
- 運用コスト最小化:独自ドメイン+月額でOK、サーバー/SSL/配信はプラットフォーム側
5. STUDIOでの制作フロー(約4〜5週想定)
Week 0:要件定義
- 目的/KPI(CVR, CPA, 表示速度)/ターゲット/訴求軸/CTA
- フォーム方式(ネイティブ/HubSpot/フォーム埋め込み)
Week 1:構成・ライティング
- ワイヤー(ファーストビュー・ベネフィット・証拠・FAQ・CTAの配置)
- コピー/原稿初稿、法務視点の用語確認(価格/特典/表記)
Week 2:ビジュアル設計
- デザインカンプ(色/タイポ/アイコン/写真)
- コンポーネント設計(ヘッダー/CTA/カード/セクション)
Week 3:STUDIO実装
- セクション組立/レスポンシブ調整(SP優先)
- 画像最適化(WebP/適正サイズ)、フォント最適化
- 計測タグ:GTM/GA4/広告ピクセル/コンバージョンイベント設定
Week 4:QA/公開
- 速度/SEO/アクセシビリティ/フォーム動作/計測確認
- DNS/独自ドメイン設定、公開
Week 5〜:LPO運用
- A/Bテスト開始(ヒーロー/CTA/オファー/価格表示/ソーシャルプルーフ)
6. 実装TIPS(品質を底上げする要諦)
パフォーマンス
- 画像:WebP優先、1セクション=1〜2枚/最適化、Lazy-load
- フォント:ウェイト厳選(見出し/本文の2系統まで)
- セクション再利用でDOMをシンプルに
SEO/メタ
- タイトル/メタディスクリプション/OGP設定
- 見出し構造(H1は1つ、H2/H3で意味的階層)
- 代替テキスト(img alt)・内部リンク
計測/タグ
- GTMで一元管理、フォーム送信/CTAクリックをイベント化
- UTM規約を統一 → 広告/オーガニックの貢献度を識別
フォーム/連携
- HubSpot/MAのフォーム埋め込み or Webhook連携
- 自動返信メール/サンクスページで次アクションを提示
法務/信頼
- 価格・返金・提供条件・特商法表記(必要な場合)
- 口コミ/導入社ロゴは許諾取得のうえ掲載
アクセシビリティ
- コントラスト比、ボタン領域(44px以上推奨)
- 重要情報は色だけに依存しない表現
7. 公開前の最終チェックリスト
- 表示速度(モバイルLCP/CLS/INP)
- Hタグ/メタ/OGP/サイトマップ
- 画像容量・遅延読込・フォント数
- 全デバイスの折返し/はみ出し無し
- フォーム送信→サンクス→計測発火
- 法務文言/規約/特商法の整合
- 404/リダイレクト、ドメイン/SSL正常
- GA4/GTM/広告ピクセルのイベント取得
8. 公開後90日のLPOロードマップ
Day 1–7:計測基盤固め
- KPI:CVR/CPA/滞在/スクロール深度/離脱セクション
- ベースライン収集(トラフィック1,000–3,000UU目安)
Week 2–4:初期テスト
- A/B①:ヒーローコピー(問題訴求 vs 利得訴求)
- A/B②:CTAラベル/色/配置(上部固定 vs セクション末)
- 社会的証明(導入社数/実績バッジ)の有無
Week 5–8:オファー/価格
- 期間限定特典/無料トライアル/返金保証表現の比較
- 価格表示(税別/税込/割引提示)とFAQ強化
Week 9–12:摩擦低減
- 入力項目削減(任意化)/分割フォーム化
- レビューブロック/導入事例カードの追加
各テストは1変数で実施、統計的有意(p<0.05目安)を確認。
9. よくある落とし穴と回避策
- テンプレ依存で差別化不足 → ユニークな**証拠(実績/事例/比較表)**を前段に配置
- 計測が後付け → GTM/イベント設計をWeek 1で定義
- LPだけ最適化 → 広告訴求とファーストビューを合わせる(メッセージマッチ)
- 法務未確認 → 価格/条件/保証の表現は事前レビュー必須
- モバイル軽視 → 主要トラフィックはSP。SPの可読性/速度を最優先
10. 料金/スケジュール(例)
- Standard:構成・デザイン・STUDIO実装・タグ設定・公開
期間:3–4週 / 想定:シンプルLP(10〜15セクション) - Growth:上記 + クリエイティブ2案 + A/B初期運用(4週)
期間:5–6週 / LPO伴走つき
※要件・素材有無・MA連携の深さで変動します。詳細はヒアリングにて。
11. まとめ
- ノーコードは速度・コスト・運用でLPに強い。
- ツールはSTUDIOが「表現自由度×運用性×コスト」の均衡点。
- 成果のカギは、設計→実装→計測→LPOを速く小さく回し続けること。