目次
記事の第一印象は文章ではなく写真で決まります。同じ内容の記事でも、写真が1枚あるだけで読まれ方はまるで違います。一方で、写真は文章以上に「人」が写るもの。撮り方の技術と、載せ方のルール(許可・肖像権)はセットで身につける必要があります。
この記事では、取材のやり方 完全ガイドのうち写真パートを、スマホ撮影の実践と掲載許可の基本に分けて解説します。
記事に必要な写真は3種類
取材先で何を撮ればいいか迷ったら、この3種類を押さえてください。
- ①人物:話し手の表情。記事の主役です。話している自然な表情と、カメラ目線の2パターンあると記事構成の自由度が上がります
- ②場所・全体:店構え・店内・作業場の引きの1枚。読者が「行ってみたい」と思うのはこの写真です
- ③モノ・手元:商品・道具・作業中の手元の寄りの1枚。こだわりを語る写真になります
「引き・寄り・人物」の3点セットを、それぞれ複数枚(縦・横両方)撮っておくと、後で困りません。SNS発信は縦型、Web記事の見出し画像は横型が使いやすいためです。
スマホ撮影の5つのコツ
- ①光は窓から:人物は窓の光が顔に当たる向きで。逆光(窓を背にする)は顔が暗く写ります
- ②レンズを拭く:ポケットの中で皮脂が付いたレンズは、写真が白っぽくにじむ最大の原因。撮る前にひと拭き
- ③ズームせず、足で寄る:スマホのズームは画質が落ちます。寄れるところまで自分が動く
- ④水平と「余白」を意識する:グリッド線(設定でON)で水平を取り、被写体の視線の先に少し余白を作ると落ち着いた構図になります
- ⑤同じ場面で3枚撮る:目つぶり・ブレの保険。あとで選べることが品質です
撮影と掲載の許可:3段階で確認する
写真のトラブルは、ほぼすべて「確認不足」から起こります。次の3段階を習慣にしてください。
①撮る前:「撮影してもよろしいですか?」
取材の冒頭、録音の許可と一緒に確認します。店内や商品でも、必ずひとこと。「撮ってほしくないもの(仕込み中の厨房、値札、防犯上の設備など)はありますか?」と先に聞いておくと、相手は安心して協力してくれます。
②載せる前:「この写真を記事に使います」
撮影の許可と掲載の許可は別物です。使う写真が決まったら、掲載前の原稿確認とあわせて写真も見てもらいます。本人が「この写り方は嫌だ」と感じる写真を避けられ、信頼関係が守られます。
③写り込みに注意する
- 通行人・他のお客さん:顔が識別できる形で写った第三者には、肖像権への配慮が必要です。顔が写らない角度で撮る、ぼかす、または掲載を避けるのが基本
- 子ども:必ず保護者の同意を。イベント取材では主催者に撮影・掲載ルールを確認する
- ポスター・キャラクター・本の表紙など:著作物が主役級に写り込む構図は避ける。この論点は画像と著作権の基礎知識で詳しく解説しています
- 車のナンバー・表札・書類:個人情報が読める写り込みは、ぼかすか撮り直す
迷ったときの判断基準
細かいルールをすべて暗記する必要はありません。迷ったら、この2つの問いに立ち返ってください。
- 「写っている本人がこの記事を見たとき、嫌な気持ちにならないか?」
- 「掲載していいか、確認を取ったか?」
取材写真は、風景の盗み撮りではなく、相手との共同作業です。確認のひと手間は面倒ではなく、次の取材につながる信頼の積み立てだと考えてください。
まとめ:いい写真は「技術3割、確認7割」
取材写真は、①引き・寄り・人物の3点セット、②光とレンズと水平の基本、③撮る前・載せる前の二段階の許可——この3つを守れば、スマホでも記事の顔になる1枚が撮れます。撮った写真とメモを記事に組み立てる工程は取材のやり方 完全ガイドへ、Webでの見せ方はWebで伝わる文章の書き方もあわせてどうぞ。
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