「SEOは分かるけど、SEMってなに?」このような疑問を抱いている人も多いと思います。SEMとは「Search Engine Marketing」の頭文字を取った略語で別名「検索エンジンマーケティング」です。
「SEO」は日常的によく耳にしますが、「SEM」について正しく理解できている人は多くはないですよね。
そこで本記事では「SEMとは何か」や「SEOとの違い」について解説していきます。
[st-midasibox title=”本記事で分かることは以下の通りです。” webicon=”st-svg-check-circle faa-ring animated” bordercolor=”#FFC107″ color=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”” borderradius=”5″ titleweight=”bold” myclass=””]
- SEMが何を意味しているのか
- SEOと何が違うのか
- SEOとリスティング広告の違いとは
- SEOとリスティング広告のどちらを始めるべきか
[/st-midasibox]
SEMとは、SEOとリスティング広告の2つの施策
SEM(Search Engine Marketing)とは、検索エンジンを利用したマーケティングの総称です。つまり、検索エンジンを用いて集客をする方法とも言い換えられます。
したがって「SEMとはSEOとリスティング広告の2つを意味している」と理解していただいて問題ありません。
SEO・リスティング広告のどちらも最終的な目的は「検索エンジンを用いて集客すること」です。マーケティング施策の中で、特に「検索エンジンを用いて集客する方法」をSEMと呼びます。
SEO・リスティング広告の2つの用語をもう少し具体的に見ていきましょう。
SEOとは、自然検索の検索結果で上位表示を狙う施策
SEO(Serach Engine Optimization)とは「自然検索の検索結果で上位を狙う施策」です。自然検索とは検索結果のうち、リスティング広告を除いた部分のことを意味しています。
検索結果の上位になればなるほど、検索エンジン(GoogleやYahoo!など)のユーザーからサイトを見てもらえる可能性が高まります。
[st-rank rankno=”1″ bgcolor=”” color=”#000″ bordercolor=”#ccc” radius=”” star=””]検索結果の1位〜10位のクリック率(seoClarityの「2021 CTR Reseach Study」による)[/st-rank]
検索順位 | クリック率 |
1位 | 13.94% |
2位 | 7.52% |
3位 | 4.68% |
4位 | 3.91% |
5位 | 2.98% |
6位 | 2.42% |
7位 | 2.06% |
8位 | 1.78% |
9位 | 1.46% |
10位 | 1.32% |
この表を見て分かるように、検索順位が高くなればなるほど当然クリック率は高くなる傾向があります。
ただ、検索するキーワードのジャンルによってクリック率は大きく変動するため、「順位が高いほどクリック率は上がるんだ」程度に理解していただければ大丈夫です。
ただ、ジャンルに限らず少なくとも10位以内(つまり1ページ目)に表示されなければ集客は望めないでしょう。
あなたは検索エンジンで検索する際、2ページ目まで見ることはありますか?おそらく答えは「ノー」だと思います。
あなただけではなく大半の人は1ページ目、特に上から1〜3番目のサイトしかクリックしません。
したがってSEOで集客するためには少なくとも「特定のキーワードで10位以内、できれば3位以内」を狙う必要があるわけです。
SEOで上位表示させるためには、大前提として「ユーザーの悩みを解決すること」が必要不可欠でしょう。
その他にもSEOの施策としては以下の例が挙げられます。
- コンテンツの充実度やサイト内の見やすさ
- サイトの表示スピード
- 内部リンク、サイト構造の最適化
- 外部リンクの獲得
上記した例の他にSEOの施策は多数存在しているため、専門の知識が必要です。
また、SEO施策として有効なものは時代と共に変化してきています。例えば、一昔前は「大量の被リンクがあれば上位に表示される」といった時代もありました。
SEOで継続的に集客するためには最新の情報を随時チェックして実行していく必要があるでしょう。
SEOを含むコンテンツマーケティングに興味がある方は下記の記事をご覧ください。
関連記事:コンテンツマーケティングとSEO(検索エンジン最適化)の関係性を紐解く
リスティング広告とは、検索結果の上部に表示される広告
リスティング広告とは、検索結果のうち「広告」と表示されている部分です。
リスティング広告は自然検索よりも上位に表示されるため、ユーザーが検索するキーワードによっては自然検索よりも優位に働く場合もあります。
また、リスティング広告は「特定のキーワード」に対して広告を表示可能です。例えば、クッションを販売している場合、「クッション おすすめ」といったキーワードで検索したユーザーに広告を表示できます。
「どのキーワードに対して広告を掲載するのか」については登録次第で自由に指定可能です。つまりリスティング広告を成功させるためには、「いかに集客できるキーワードを選択するのか」が重要になってくるでしょう。
リスティング広告の詳しい内容は下記の記事を参考にしてみてください。
関連記事:リスティング広告とは?利用すべき人の特徴とメリットを解説!
SEOとリスティング広告の相違点
ここまでの内容で、SEOとリスティング広告の簡単な内容は理解していただけたと思います。しかし「じゃあ結局どっちを始めるべきなんだ?」と疑問に思っている人も多いでしょう。
結論としては「人による」となってしまいますが、「〜という人はSEO(リスティング広告)がおすすめ」といったような基準を提示できればと思います。
[st-slidebox webicon=”” text=”+ まずは以下の4つの視点でそれぞれの相違点を理解しましょう。” myclass=”” bgcolor=”” color=”#1a1a1a” margin_bottom=”20″]
- どのくらい費用がかかるか
- クリック率(CTR)
- コントロール性
- 結果が出るまでの早さ
[/st-slidebox]
相違点1:どのくらい費用がかかるのか
リスティング広告は「クリックされるたびに費用が発生する」のに対してSEOは「無料」です。
ユーザーが検索するキーワードによって異なりますが、1クリックで発生する費用は80円〜1,000円ほどとなっています。
「幅が大きいな」と思われた方が多いと思いますが、検索キーワードの分野や競合数によってクリック単価(CPC)はまちまちです。
特に「販売する商品やサービスの単価が高い場合」や「競合が多い場合」にはクリック単価が高くなります。
例えば、「福岡県博多市」でマッサージ店を経営している場合を参考にしてみましょう。
キーワードの競合数が少なければ少ないほどクリック単価は安くなるため、「福岡 マッサージ」よりも「博多 マッサージ」などのキーワードに対して広告を掲載する方が良いでしょう。
仮に「福岡 マッサージ」であなたが出した広告をクリックしたユーザーがいたとしても、全体からみると「博多じゃない方が良い」と感じる人の割合も多いと思います。
したがって費用対効果を高めるためには「競合が少なくクリック単価が低い」かつ「集客できるキーワード」を見つけることが重要です。
ここまでの話で「費用がかからないなら、SEOの方が良い」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、一概にそうとも言えません。確かにSEOはクリック自体に費用はかかりませんが、労力としては「リスティング広告<<<SEO」です。
つまりSEOは表面上の費用はかからなかったとしても、コンテンツ作成費用(人件費や外注費)などが必要になります。
相違点2:クリック率(CTR)
仮にSEOで上位表示ができたとすると、クリック率は「リスティング広告<SEO」である場合が多いです。
WordStreamの「2021 Paid Search Advertising Benchmarks for Every Industry」によると、リスティング広告全体のクリック率は6.18%となっています。
ただ、リスティング広告のクリック率に関してもジャンルによって異なる点には注意が必要です。同じ研究によると、クリック率が最も高いのは10.67%で最も低いのは3.84%となっています。
したがって先ほど紹介した「SEOの順位別クリック率」と比較すると、仮にSEOで1位を取れた場合のクリック率は「リスティング広告<SEO」です。ただ、下位であればリスティング広告の方がクリック率が高くなります。
「リスティング広告の方が自然検索よりも上に表示されるのに、なぜクリック率が低いのか」と気になる方もいらっしゃるかもしれません。
これは「広告」と表示されることが大きな要因でしょう。つまり検索結果は「リスティング広告→自然検索」の順で表示されますが、リスティング広告部分を全く見ずに自然検索の部分からクリックする人も多いです。
相違点3:コントロール性
コントロール性、つまり「どの程度自分たちに決定権があるのか」については間違いなくリスティング広告の方が高いと言えます。
リスティング広告の表示順位は費用をかけた分だけ上位に表示されます。また、競合が少ないキーワードを狙えば「ある程度誰でも上位表示させられる」と言って良いでしょう。
一方でSEOはリスティング広告のようなコントロール性はありません。自然検索の順位は検索エンジンのアルゴリズムによって決定されていますが、このアルゴリズムは定期的に変動します。
アルゴリズムの変動によって、「昨日まで1位だった記事がいきなり4ページ目になった」なんて事も起こりかねません。
つまり、SEOで集客できるのかどうかは「検索エンジンのアルゴリズム次第」となるわけです。
もちろんリスティング広告もこちら側ではコントロールできない要因はありますが、SEOはそれ以上にコントロールできない要素が大きい傾向があります。
つまり、SEOのみで集客を行うのは現実的にハイリスクだとも言えるでしょう。
相違点4:結果が出るまでの早さ
結果が出るまでの早さに関しても「SEO<<<リスティング広告」だと言えるでしょう。
リスティング広告はコンテンツ(広告をクリックした後に移動するサイトなど)さえあればその日のうちに始められます。
すぐに始められるだけではなく、運用方法次第では短期間で利益を発生させることができるでしょう。
一方でSEOは上位表示させるためにある程度の時間が必要だと理解しておいた方が良いです。
「現在のサイトを上位表示させるのか」もしくは「新たに記事などを作成してその記事を上位表示させるのか」によって必要な時間は異なりますが、即効性は高くないと認識しておきましょう。
また、仮に結果が出たとしてもアルゴリズムの変動によって順位が下落することも多いため継続的な調整が必要な点も理解しておいてください。
ただ、調整に関してはリスティング広告も継続的に必要です。
SEOとリスティング広告のどちらを始めるべきか
では最後に、あなた自身が「SEOとリスティング広告のどちらを始めるべきか」を決める基準について解説します。
まず初めに、SEOとリスティング広告の相違点をまとめたものを下記に記載したのでご覧ください。
SEO | リスティング広告 |
・クリックされても費用は発生しない ・コンテンツ作成費用がかかるため、一概に費用面で優れているわけではない ・上位(1位〜3位くらい)に表示できればクリック率は高い ・アルゴリズム変動によって表示順位が大きく変わる可能性がある ・結果が出るまでに時間がかかる | ・1クリックごとに費用が発生する ・投下するコストやキーワード選定によって上位表示させるのはそこまで難しくない ・最上位に表示してもクリック率は10%前後と高くはない ・始めてすぐに結果が出る可能性がある |
以上を踏まえて、「どちらを利用すべきか」を簡単に記載します。結論としてはどちらも並行して利用するのがベストです。
当たり前ですが、集客経路は多ければ多いほど良いですよね。ただ、費用や人員的にどちらか片方に絞る必要が出てくるケースも多いかと思います。
したがってそのような方がどちらを始めるべきかの道筋が見つかれば幸いです。ただ、あくまで最適な方法は人それぞれですので、参考程度にご覧ください。
- 短期的に結果が欲しい場合→リスティング広告
- 中長期的に見て、コストがかからない集客経路が欲しい場合→SEO
- 社内リソースが限られていて、外注などは考えていない場合→リスティング広告
- コンテンツ作成に必要な人員や外注先の候補がある場合→SEO
SEMを始めて、Webから集客をしよう!
今回は、SEMの代表例「リスティング広告」と「SEO」について解説しました。どちらも数あるWeb集客の中でも代表的な集客方法です。
「Webからも集客したい」と思っている方はぜひSEMを実施してみましょう。ただ、商品やサービスの特徴によっては他のWeb集客方法の方が優れている場合もあります。
下記の記事でWeb集客の種類や特徴について解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。あなたが始めるべきWeb集客方法が見つかると思います。
関連記事:Web広告の種類と特徴を徹底解説!
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