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ステップメールとは?メリット・デメリットから作成方法まで詳しく解説

ステップメールとはメールマーケティングの手法の1つで、シナリオに沿って順番にメールを配信します。低予算で開始できるほか、アプローチを自動化できるのがメリットです。

しかし「ステップメールってなに?」「ステップメールを導入するメリットはあるの?」と導入に不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、ステップメールの概要から詳しく解説していきます。メリットデメリットや作成方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ステップメールとは「シナリオに沿って順番にメールを配信する」マーケティング手法

ステップメールとは、あらかじめ作成したシナリオに沿って順番にメールを配信することで目標達成を目指すメールマーケティングです。見込み顧客の行動を起点として配信します

見込み顧客の起点となるのは、以下のような行動です。

  • 資料請求
  • 会員登録
  • デモ製品のダウンロード
  • セミナーへの参加など

このようなユーザーの行動を起点として、それぞれの課題を想定し、ニーズに合わせたメールを準備します。シナリオは自分たちで設定して構いません。「資料請求」を例に挙げて考えてみましょう。

<資料請求のステップメール>

  1. 「この度は資料をご請求していただき、誠にありがとうございます」と資料請求へのお礼の発信(資料請求直後)
  2. 「お客様のご興味に合わせた商品をご紹介します」と関連する商品やサービスの紹介(5日後)
  3. 「ご都合がよろしければ、ぜひ弊社が開催するイベントにお越しください」と直近のイベントの案内(1~2週間後)
  4. 「〇月〇日、ぜひ弊社のイベントにお越しください」と将来開催されるイベントの案内(3~4週間後)

上記のように、見込み顧客へ継続的にアプローチして、自社の存在を覚えておいてもらう手法がステップメールの大きな特徴です。

ステップメールでは、メール配信システムなどを利用することで、メール配信を自動化することもできます。人力でも運用できますが、ステップメールを送る見込み顧客を一人ひとり特定する手間がかかります。また、一人ひとりに適したメールの内容を選ぶといった作業も必要になるため、顧客の数が増えるごとに作業は煩雑化するでしょう。

このように、人力で行うことは、かえって営業効率が低下させるおそれがあります。そのため、ステップメールを運用する際は、メール配信システムやMAツールなどを導入して、作業を効率化して配信する方法をおすすめします。

最後にメールマーケティングの代表的な手法であるメルマガとの違いを表で確認しましょう。

ステップメール メルマガ
配信する相手 起点となるアクションを起こした特定のユーザー 登録者全員
伝える内容 特定のユーザーに有益な情報 多数のユーザーに有益な情報
配信する期間 3回から5回 退会するまで

メルマガに登録すると、ユーザーは登録した日以降に配信されたメールを閲覧することになります。過去に遡って配信を閲覧したい場合には、過去の配信を探す手間が発生してしまいます。

一方ステップメールでは、ユーザーは必ず1通目から閲覧します。そのため購買意欲を高めたいユーザーに対して、企業が伝えたい情報を1通目から継続して配信できるのです。

ステップメールにある2つのメリット

ステップメールに取り組むメリットを解説します。

見込み顧客の育成やCV率の向上に役立つ

見込み顧客(リード)の購買意欲を育成できる点が、ステップメールの大きなメリットです。

リードの属性や状況に応じて継続的にメールを送ることで、自社の魅力をアピールして見込み顧客の購買意欲を育成できます

また、リードの育成といった大きな目的ではなくても、自社が開催するセミナーやイベントへの参加を促したり、デモ製品のモニター参加者を募集するといった活用方法も効果的です。

効率的に顧客へアプローチできる

ステップメールでは、配信用のメールを用意し配信スケジュールを決定することで、リードへ効果的にアプローチできるようになります。

自社が提供する商品やサービスの情報はもちろん、リードへ有益な情報を配信して、購買意欲を効率的に育成できるのです。

ステップメールのデメリットは2つある

ステップメールのデメリットも確認しておきましょう。

顧客リストがないとスタートできない

ステップメールは、メールを通じて顧客との接点を持つメールマーケティングの1つです。

そのため、見込み顧客のメールアドレスをまとめた顧客リストがなければ、ステップメールはスタートできません

顧客リストが十分ではない場合、リード獲得(リードジェネレーション)に力を入れて、見込み顧客との連絡手段を構築することからはじめる必要があります。

分析・改善のポイントがつかみにくい

ステップメールには「分析や改善のポイントがつかみにくい」という特徴があります。

例えば、シナリオは適切なのに、配信するメールの内容に問題があると、十分な成果を期待できないでしょう。

反対に、配信するメールの内容が顧客の心をつかむような内容であっても、配信する順番や時期に問題があれば、ステップメールの効果は半減するかもしれません。

このように、ステップメールはシナリオの改善とメール内容の改善に大きく分けられます。ステップメール全体を改善する場合は、どちらが問題になっているのかを人の目で見極める必要があるのです。

ステップメールの作成方法

ステップメールは、5つのステップで作成できます。そして、ステップメールを効果的に運用するためには、運用後のチェックや改善が重要です。

1.ステップメールの目的を設定する

ステップメールで最初に行うことは、達成したい目的の設定です。複数の目的を同時に設定せずに、まずは1つの目的だけを設定しましょう。

例えば「顧客の育成とリピート率を向上させる」と、同時に2つの目的を設定してしまうと、この後のターゲットの設定やシナリオ作成が複雑になってしまいます

目的が2つ以上ある場合は、目的別にステップメールを分けて、効果を最大化させましょう。

2.ターゲットを設定する

次にステップメールの目的に沿って、ターゲットを設定します。

例えば、ステップメールの目的が顧客の育成の場合は、自社が提供する商品やサービスの消費者層がそのままターゲットとなります。ステップメールで達成したい目的に適切なターゲットを設定してください。

3.シナリオを作成する

次はシナリオの作成です。シナリオ作成では、ステップメールの目的を達成するために必要となる「ステップメールを送る回数」「ステップメールの大まかな内容」「ステップメールを送る間隔」などを設定します。

シナリオを作成すれば、ステップメールを開始する起点も明確になるでしょう。

4.メール本文を作成する

配信するメールの本文を作成します。

ステップメールを5回に分けて配信する場合は、5回分のメールを作成する必要があります。

ターゲットを想定しながら文章を作成すると、相手にわかりやすく心をつかむようなメールにつながります

5.配信設定する

メール配信システムやMAツールを利用して配信設定を行いましょう。

ステップメールのシナリオによっては、複数のシナリオができあがるかもしれません。シナリオの数に応じて複数の配信パターンを準備してください。

6.チェックや改善を行う

ステップメールを配信した後は、メール配信システムなどを活用して、「メールの開封率」や「クリック率」といった運用後のデータを確認します。

最終的な分析や改善案の作成は、人の手で行うしかありません。抽出したデータを担当者間で分析して、シナリオの改善またはメール本文の改善につなげましょう。

営業活動を効率化するならステップメールの導入が効果的

ステップメールは、あらかじめ作成したシナリオに沿って、順番にメールを配信するメールマーケティング手法です。

メールマーケティングには、低予算ではじめられるというメリットもあるため、見込み顧客の育成やCV率を向上させたい場合にも効果を発揮します。

自社の消費者層に有効なシナリオや、配信用のメールを準備する必要はありますが、導入すれば営業活動を効率化できるのです。

ぜひステップメールを活用して自社の営業活動を効率化してください。

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takumi

札幌在住の専業Webライター。福祉業界で13年働いてきたが、思うところあってライターに転身。現在は福祉や介護に関する記事を中心に、さまざまな記事制作に励んでいる。小学生の娘に頭が上がらないのが悩み。海や川の見える一軒家に住むのが夢。「曲がりくねった道をまっすぐ歩く」を座右の銘に活動中。

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