今日からできるキャッチコピーの作り方とは?効果を高める方法も解説

「業務に生かせるキャッチコピーの作り方を身につけたい」「キャッチコピー 作り方」画像2
「効果的なキャッチコピーはどうやって作るの?」
「印象に残るキャッチコピーの特徴とは?」

このようなお悩みや疑問を抱えていませんか?

キャッチコピーは、商品の販売数増加やサービスの成約率アップに効果的な施策です。効果的なキャッチコピーは、企業の売上増加に貢献するため、本記事を参考に具体的な作り方を身につけましょう。
今回は、キャッチコピーの作り方を身につけたい方、作り方を現場に浸透させたい役職者に向けて、顧客の心を動かすキャッチコピーの作り方を6つのステップに分けて解説します。以下の項目も紹介しますので、併せてご覧ください。

本記事のトピック
キャッチコピーと混同しやすいコピー
印象に残るキャッチコピーの特徴
効果を引き上げる5つのテクニック
作りかたで困ったときの対応策

キャッチコピーの重要性と種類

キャッチコピーとは、見込み顧客や顧客の目をひく宣伝文句または広告文のことです。キャッチフレーズやヘッドラインとも呼ばれます。

読みやすく覚えやすいワンフレーズを提示することで、顧客の注意をひき、商品・サービスの認知獲得やイメージアップにつなげます。最終的な目標は、企業の売上拡大です。

キャッチコピーの例を確認しましょう。

「キャッチコピー 作り方」画像

キャッチコピーが企業の売上につながる理由

キャッチコピーには、顧客の注意を自社の商品・サービスにひきつける特徴があります。注意をひくようなフレーズを使うことで、「私に必要な情報かもしれない」「なぜか気になった」「何となく興味をひかれた」と、こちらに興味を持ってもらうのです。続いて詳細な情報を伝えることで、購買意欲を育てて購買につなげていきます。

しかし、多くの顧客は毎日膨大な広告にふれているため、自社を認知してもらうのは困難です。そこでキャッチコピーを活用して、顧客の視覚や聴覚に訴えていくことになります。購買プロセスにおいて、購入や成約をゴールだとした場合、キャッチコピーはスタートの役割を果たします。

キャッチコピーと混同しやすいコピー

コピー(copy)とは広告文や宣伝文を指す英単語です。
キャッチコピーの他に、「ボディコピー」と「スローガンコピー」があります。混同しないように、それぞれの意味や役割を確認しておきましょう。

ボディコピー
ボディコピーとは、商品・サービスの特徴や魅力を伝えるための文章です。単純に本文と呼ばれることもあります。
購入や成約を促すため、ワンフレーズではなく長文になるのが特徴です。

ボディコピーとキャッチコピーは併用できます。キャッチコピーで顧客の注意をひいた後に、ボディコピーで商品の特徴や魅力を紹介することで、購入や問い合わせの獲得につなげていきます。

スローガンコピー
スローガンコピーは、企業理念や企業の社会的価値などを端的に伝える文章です。スローガン、タグラインと呼ばれることもあります。
顧客に企業の特徴や価値を示したり、社内に対して指針を示したりするのが特徴です。

キャッチコピーと同様にワンフレーズで制作されますが、目的が異なります。キャッチコピーは商品・サービスの魅力を伝える言葉、スローガンは企業がめざす姿を伝える言葉です。

スローガンコピーの具体例がこちらです。
 ◊ 今日を愛するLIONライオン
 ◊おいしさを笑顔にキリン
 ◊ Inspire the Next日立製作所
 ◊水と生きるサントリー
 ◊ あしたのもと AJINOMOTO味の素株式会社

 

印象に残るキャッチコピーの特徴

顧客の印象に残るキャッチコピーには、どのような特徴があるのでしょうか?共通する特徴を3つ紹介します。

伝えたいことは1つ

印象に残るキャッチコピーでは、伝えたいことを1つだけ含めています。
1つの文章に1つの情報を書くことを、「一文一意」または「一文一義」といいます。

顧客にメッセージを伝えるとき、企業名、商品名、商品の特徴など、いくつもの内容を伝えたいと思うかもしれません。しかし、たくさんの情報を含めてしまうと、何が言いたいのかわからなくなります。結果的に、伝わる速度が遅くなり覚えにくくなるのです。

商品・サービスを印象づけたいときは、1つのコピーに1つの情報を書くことが大切です。

オリジナリティがある

オリジナリティがあると、顧客の印象に残りやすくなります。オリジナリティが高いコピーは、世代をまたいで認知されることもあります。

例えば、リポビタンDのキャッチコピー「ファイト一発」や小学館の「ピッカピッカの一年生」は、幅広い年代の方が聞き覚えのあるコピーではないでしょうか。ランドセル-1

読みやすい単語で書かれている

小学生や中学生でも読める単語で書かれていると、印象に残りやすくなります。反対に、読みにくい漢字や英語で書かれていると、一度読んでもすぐに忘れてしまうでしょう。

読みやすいキャッチコピーは、短い時間で内容を確認できるため、商品・サービスの認知獲得に効果的です。NOVAのキャッチコピー「駅前留学」は、簡潔でわかりやすい内容がウリのキャッチコピーといえます。

顧客の心を動かすキャッチコピーの作り方

キャッチコピーの作り方を以下の6つのステップに分けて解説します。

  1. 伝えたい相手を決める
  2. 悩みが課題をリストアップする
  3. 商品・サービスの特徴や強みを再確認する
  4. キャッチコピーの目的を決める
  5. キャッチコピーを制作・推敲する
  6. 顧客の反応をみて改善を重ねる

ステップ1.伝えたい相手を決める

はじめにキャッチコピーを伝えたい相手を決めます。
「20代、男性、会社員」などと、おおざっぱに決めてもよいのですが、より効果的なキャッチコピーを制作するなら「ペルソナ」の作成がおすすめです。

ペルソナとは、年齢、性別、職業、家族構成などの詳細な項目を設定した顧客像のこと。BtoB商材とBtoC商材によって、設定する項目が若干変わります。

BtoBのペルソナBtoCのペルソナ例

 ◊名前
◊年齢
◊性別
◊企業名
◊従業員数・売上高
◊部門・役職
◊業務上の課題
会社

 

 ◊名前
◊年齢
◊性別
◊住所
◊職業
◊家族構成
◊趣味
◊ライフスタイル
ライフライクル

ステップ1では、企業、商品、サービスの中から自社が訴求したい項目に合わせたペルソナを作成しましょう。

なお、はじめてペルソナを作成する際は、顧客との接点が多いスタッフに聞き取り調査したり、アンケートを活用したりすると効率的です。

参考:ペルソナの作り方を具体的に解説!メリットや注意点も紹介

ステップ2.悩みや課題をリストアップする

作成したペルソナの悩みや課題をリストアップします。
悩みや課題を把握することで、キャッチコピーに効果的な言葉を見つけやすくなります。おすすめの方法がこちらです。

  • 経験をもとに推測する
  • 既存顧客にアンケートを実施する
  • インターネット検索を利用する
  • SNSを活用して具体的な事例を探す
  • 競合他社の対応を参考にする

悩みや課題は、具体的な内容を挙げるようにしましょう。
例えば、「運動不足で困っている」と書くよりも「仕事が不規則で運動する時間がない。近くにスポーツジムもなくて困っている」と書いた方が、悩みを具体的にイメージできます。

ステップ3.商品・サービスの特徴や強みを再確認する

自社の商品・サービスの特徴や強みを再確認することで、ペルソナの悩みや課題の中から、自社が解決できる項目を見つけ出せるようになります。

商品・サービスの特徴や強みを再確認する方法がこちらです。

方法手法確認事項
商品・サービスを利用している顧客へのアンケートの実施・メール、電話、SNSなど・商品やサービスを利用してよかった点
・改善点
・他社との違い
SNSを活用した調査・ハッシュタグ検索、キーワード検索など・商品やサービスに対する評価、評判
市場調査・SWOT分析
・3C分析
・STP分析
・競合と比較したときの自社の強みや弱み
・競合の強みや弱み

上記の調査方法を参考に、商品・サービスの特徴や強みを浮き彫りにしたら、ペルソナの興味をひくような言葉を探してみましょう。

ステップ4.キャッチコピーの目的を決める

次にキャッチコピーによって達成したい目的を決めます。
商品の購入を目的とするのか、多くの人に知ってもらいたいのか、イメージアップを図りたいのか、キャッチコピーの目的を1つにしぼりましょう

例えば商品の購入を目的とするなら、購入を決断してもらえるような言葉を盛り込む必要があります。

ステップ5.キャッチコピーを制作・推敲する

目的が定まったら、実際にキャッチコピーを作成します。
まずは思いついたフレーズを紙に書き出したりパソコンで打ち込んだりして、文字に変換してみましょう。頭の中で浮かんだアイデアは、ほっておくとすぐに消えてしまいます。出来栄えはあまり気にせず、思いついたものから文字にしていき、10個ほど制作してみましょう。

制作できたら、次に推敲します。
推敲とは、文章を練り直したり、言い回しに不適切な表現やわかりにくいところがないかチェックしたりすることです。推敲によってキャッチコピーの質を高めていきましょう。

ステップ6.顧客の反応をみて改善を重ねる

キャッチコピーが完成した後は、顧客の反応をみて改善を重ねます。
クリック数やコンバージョン率を確かめたり、SNSの「いいね」の数やシェア数を確認したりして、顧客の反応を確かめてみてください。

読みやすい単語や効果的な単語に置き換えたりすると、より効果的なキャッチコピーに仕上がっていきます。

キャッチコピーの効果を引き上げる5つのテクニック

キャッチコピーの効果を引き上げるテクニックがこちらです。

  • ベネフィットを提示して購買意欲を高める
  • 数字を使って説得力を高める
  • 質問を投げかけて顧客に考えてもらう
  • 心理学の技法を使ってみる
  • 顧客の立場から考える

それぞれのやり方、効果、注意点をみていきましょう。

ベネフィットを提示して購買意欲を高める

商品・サービスを紹介する際は、メリットよりもベネフィットを提示することが大切です。ベネフィットを提示することで、顧客は商品・サービスを購入した先の未来を想像できるようになるため、購入数や成約率によい影響をあたえます

ベネフィットとメリットの違いがこちらです。

メリット 商品・サービスの特徴や長所を示したもの
ベネフィット 商品・サービスを利用することで得られる恩恵

メリットによって得られる顧客の成功体験。それがベネフィットです。
例えば、寝具の購入を検討している消費者に、布団ではなくベッドを訴求したい場合をみてみましょう。

メリット・高品質なマットレスで、睡眠の質を高められます
・ほこりがたまりやすい床下を避けて、休息をとれます
ベネフィット・朝までぐっすり眠れるから、いつも明るい自分でいられる!
・アレルギーのあるお子さんやデリケートな方でも、安心して眠れます

ベネフィットをアピールすることで、顧客は商品購入後の明るい未来を想像できるため、メリットだけを提示するよりも購買意欲を高められるのです。ベネフィット

実際に商品・サービスを訴求する場合は、ベネフィットを書き出してから、キャッチコピーに落とし込んでみましょう。

数字を使って説得力を高める

数字を使うとコピーの内容が具体的になり、説得力が増します

例えば、ジオスのキャッチコピー「英語が話せると、10億人と話せる」では、「英語が話せると、たくさんの人と話せる」と伝えるのではなく、数字を記載することで説得力を高めています。数字-1
イナバ物置の「やっぱりイナバ、100人乗っても、大丈夫」をみてみましょう。
「何人乗っても大丈夫」と伝えるのではなく、具体的な数字を活用することで安全性をアピールしています。「雪が積もっても安心だ」と、顧客はベネフィットまで想像できるでしょう。

質問を投げかけて顧客に考えてもらう

顧客に質問を投げかけて、「どういうことだろう?」と顧客に考えてもらう方法も有効です。

松下電工の「きれいなお姉さんは好きですか?」というキャッチコピーは、男性ならつい注意をひかれてしまうような内容かもしれません。気になる人がいる女性なら、つい商品の内容にまで目を通してしまうかも。このように自分に関係する話題や強い興味を持っている情報に自然と意識が向くことを、カクテルパーティ効果と呼びます。

ほかにも、「あなたは〇〇という間違いを犯していませんか?」という問いかけは、失敗したくないと考える人の心理を活用したテクニックです。人には、何かを獲得するよりも損失を回避しようとする心理作用(プロスペクト理論)があります。

質問を投げかける方法もキャッチコピーの効果を高めるでしょう。

心理学の技法を使ってみる

キャッチコピーに活用できる心理学の技法を紹介します。心理学の技法を取り入れたいときの参考にしてみてください。

名称意味具体例
バンドワゴン効果多くの人が支持しているものごとは、より多くの人からの支持や関心を集めるという効果・9割の購入者がリピート
・満足度90%
・顧客満足度1位
・累計販売個数〇〇万個
・累計利用者数〇〇万人
権威性の法則権威性のある人(専門家、有名人など)の主張に、人は従いやすくなるという法則・専門家監修(弁護士、医師、薬剤師など)
・有名人の監修(芸能人、モデルなど)
フレーミング効果同じ意味の言葉でも、表現方法を変えることで、読者の印象が変化するという効果効果大:ビタミンC3,000mg配合
効果小:ビタミンC3g配合

効果大:5個同時購入で1個無料
効果小:5個同時購入で20%OFF

 

顧客の立場から考える

企業の強みや徴をどのようにアピールするかと考えるよりも、顧客の悩みや課題を解決するようにキャッチコピーを考えた方が、顧客の心を動かすことがあります。

くり返しになりますが、自社の商品・サービスがどのように顧客の課題解決に役立つのかを検討すると、より印象に残るキャッチコピーを制作できるでしょう。

キャッチコピーの作り方で困ったときは

思うようなキャッチコピーを作成できなかったり、キャッチコピーの作成方法に煮詰まったりしたときは、以下の対処法をおすすめします。

机から離れて気分転換する

キャッチコピーはワンフレーズの短い文章ですが、その中で商品の魅力をアピールするのは大変な作業です。頭の中で考えるだけでなくノートに単語やフレーズを書き出すと、制作効率が高まるはずです。散歩

それでも思うように進まないときは、机から離れて気分転換してみましょう。
外に出られるのなら、全身を動かせる「散歩」をおすすめします。体を動かすことに神経が使われて緊張がほぐれるため、自然にリラックスできるでしょう。

頭を使わない別の作業に取り組むのも効果的です。半日から1日ほど時間を置きリフレッシュした状態で取り組めば、うまくいくことがあります。間を空けすぎると、必要な情報を忘れるおそれがありますのでご注意ください。

インプットしてから取り組んでみる

他の人が作ったキャッチコピーがヒントになり、自社に適切なキャッチコピー制作につながることがあります。通勤途中の中吊り広告を眺めたりスマホに表示されるWeb広告を見たりして、参考例がないか探してみましょう。

ほかにも、コピーについて書かれている書籍を読んだりネットの解説記事を読んだりすると、思いがけないヒントが見つかる可能性もあります。

注意すべきは、「なぜこのコピーは売れているのだろう?」と、あまり考えすぎないことです制作に煮詰まっているときに、さらに考え込んでしまうとよい結果につながりません。

推敲を重ねると品質は向上する

「顧客の心をつかむキャッチコピーを作成しなければいけない」と、自分でハードルを上げてしまって、うまくいかなくなるケースがあります。

その場合は、出来上がりを意識しすぎず、試作品をいくつも作ってみましょう。

書いた後の推敲によって、企業理念や商品イメージなどとすり合わせていけば徐々に品質は高まっていくはずです。

このように、企業や商品のイメージや「こうでなければいけない」といった発想を一旦置いておいておくのも対策の1つです。

文章に関するお悩みならHarmonic Society株式会社にお任せを

キャッチコピーはワンフレーズの短い文章ですが、効果的なコピーに仕上げるのは簡単なことではありません。ペルソナの作成や自社の商品・サービスの強みや特徴を再確認する作業は、人手や時間がかかります。

キャッチコピー制作後は、効果を測定して改善の余地があれば改善すべきでしょう。そのため余裕を持った制作スケジュールを設定するのも重要です。疲労が重ならないように、適度に休息を入れることも忘れてはいけません。

ここで、Harmonic Society株式会社にご相談頂けるコピーライティングをご紹介します。Harmonic Societyでは伴走型のライティング・サービスGengoka」を提供しています。見出し『キャッチコピーと混同しやすいコピー』で解説した『ボディコピー』の部分を得意としています。企業の悩みや強みを、丁寧なヒアリングによってライティングしてくれるでしょう。

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harmonic-society

Harmonic Society編集部です。コンテンツ・マーケティングを軸にWebマーケティングの情報を発信しています。Creating Harmony in small steps, 世の中にもっと調和が訪れますように。

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