検索エンジンで上位に表示されるためには、検索エンジンのアルゴリズムを理解し、SEO対策を行うことが最も重要なポイントです。
今回の記事ではGoogleのアルゴリズムやSEOの基本について、サイトのSEO担当者さまに向けて解説しています。
[st-midasibox-intitle title=”以下ような疑問を持っているご担当者は、本記事を参考にSEOアルゴリズムの概要と対策方法を学んでください。” webicon=”st-svg-check-circle faa-ring animated” bordercolor=”#FFC107″ color=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”” borderradius=”5″ titleweight=”bold” myclass=””]
- SEOアルゴリズムの基本を知りたい
- SEOのアルゴリズムの具体例を知りたい
- SEO対策とは具体的にどんなことなのか分からない
- SEOアルゴリズムのアップデートとは何か知りたい
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まずはSEOアルゴリズムの概念から見ていきましょう。
SEOアルゴリズムとはGoogleの評価基準
SEO アルゴリズムとは、Googleや他の検索エンジンがWebページを評価するための基準です。
検索エンジンはGoogleの他にも、Yahoo!やBing、Baiduなど世界中に多数存在しており、それぞれ独自の基準を持っています。
しかしGoogleのアルゴリズムを使っている会社もあり、国内2位のYahoo!は同じものを使っていると発表しています。つまり、Googleのアルゴリズム=検索エンジンのアルゴリズムといっても過言ではありません。検索エンジンで上位表示されるためには、Googleのアルゴリズムを理解し対策を取る必要があるのです。
Googleアルゴリズムの仕組みは全て公開されていない
Googleアルゴリズムは全て公開されてはいませんが、Google Quality Rater Guidelines(QRG)というドキュメントである程度の情報は分かっています。
仕組みとしては、まずGoogleが公開されたサイトを「一定の基準をクリアしているか」の基準で分析し、合格であればインデックス(登録)します。そして、インデックスしたページを品質やリンクの質、検索者の意図などのさらに多数の要素を基に分析し、ランキングを付けるのです。
Googleはアルゴリズムを定期的にアップデートしており、それはランキングに影響を与えるため、サイト運営やSEOに携わる人たちに注目されています。アップデートに対応するためには、高品質なコンテンツを提供し、ユーザーのニーズや検索意図に合わせたキーワード選定や構造化データの導入など、さまざまな要素が必要となります。
関連記事:コアアップデートはSEOに影響する?「概要」と「傾向」を徹底解説!
Googleのアルゴリズムの種類
これまでGoogleは何度もアルゴリズムをアップデートしていて、その都度基準を変更したり追加したりしています。
主要なのはPanda、Penguin、Hummingbird、Bert、そして最新のヘルプフル コンテンツ アップデートと呼ばれるものです。
それぞれ異なる要素を重視しており、コンテンツの品質やリンクの質、検索者の意図を理解する能力などが含まれています。
ひとつずつ見ていきましょう。
ページランクアルゴリズム
Googleの創業者の一人であるラリー・ペイジが考案したアルゴリズム。リンクの数や質を基にして、ページの重要度を評価します。
「ウェブページの相対的な人気度、重要度=外部リンク(バックリンク)の数と質」を0〜10の11段階でランク付けしています。多くのサイトからバックリンクをもらうことは、それだけ信頼性のあるサイトということです。
バックリンクの数も大切ですが、リンク元の質も重視されており、Google検索品質評価ガイドラインに抵触していないサイトであることが条件とされています。
Panda(パンダ)アルゴリズム
パンダアルゴリズムは2011年に導入した検索アルゴリズムの一つで、日本には2012年7月に導入されました。
このアルゴリズムは、コンテンツの質を評価し低品質なコンテンツを持つサイトをランキングから除外するという検索結果の品質向上を図るアルゴリズムです。具体的にはサイトのコンテンツが重複、スパム的なキーワードの使用が多い、ページの内容が検索ニーズに合っていない、などがあります。文字数が極端に少なかったり同じようなキーワードで記事を量産しているようなサイトの検索順位は、圏外になるということです。
以降、サイト運営者は記事の質を上げることを余儀なくされ、Webサイト全体の質が上がるようになりました。
Penguin(ペンギン)アルゴリズム
ペンギンアルゴリズムは2012年に導入された検索アルゴリズムです。スパム行為を行うサイトや、不自然なリンク構造を持つサイトにペナルティを与えます。先ほどのパンダアルゴリズムと同じく、検索結果の品質向上を目的にしています。
具体的には、不自然なリンクの使用、リンクの質や量、アンカーテキストの使用など。不適切なリンクが多数あるサイトはペナルティの対象になるということです。
Hummingbird(ハミングバード)アルゴリズム
ハミングバードアルゴリズムは、検索クエリの意図を理解し、それに応じた検索結果を返すアルゴリズムです。検索キーワードに対する意図や文脈をより正確に理解できるため、導入後はユーザーが意図する情報をより迅速に見つけられるようになりました。
例えば、「東京から大阪までの電車の時間」と検索した場合、従来は単に「東京」と「大阪」と「電車」に関する情報が含まれるページを優先的に表示していました。しかしHummingbirdアルゴリズムでは「東京から大阪までの電車の時刻表」を提供するウェブサイトを検索結果に表示し、ユーザーが求める情報を正確に理解しています。
BERT(バート)アルゴリズム
BERT(バート)は2019年10月に導入された人工知能を活用した、自然言語処理のアルゴリズムです。検索キーワードやウェブページの内容を文脈や意味を考慮した上で解析し、より精度の高い結果を提供できます。
従来は「パンケーキの作り方」で検索した場合、単に作り方が書かれた記事がヒットしていました。しかしBERTアルゴリズムの導入により「パンケーキを作るときのコツ」といった、より具体的な情報が表示されるようになり、より精密に検索キーワードの意味を解析できるようになりました。
Helpful Content Update(ヘルプフル コンテンツ アップデート)
2022年に行われたHelpful Content Update(HCU)は、YMYL(Your Money or Your Life)と呼ばれる分野に影響を与えました。
健康や医療、金融、法律などの分野に関するコンテンツは、高い信頼性と正確性が求められるとしています。記事に専門家や有識者の意見やアドバイスを取り入れたり、実体験に基づくデータを載せることで、コンテンツの信頼性や専門性の証明が必要です。
Googleアルゴリズムの主なアップデートは公表されている
Googleはユーザーに有益で高品質なコンテンツを提供するため、小さなアップデートを年間数百回以上行っています。これらは特にアナウンスされませんが、大きなアップデートは公式Twitterやブログで告知後に実施されるため、ある程度の予測は可能です。
アルゴリズムのアップデートはサイト順位に大きく影響するため、例え自社サイトが上位表示されているからといって安心はできません。10位以内に入っていたサイトが、アップデートの影響を受け圏外(100位以下)になり、アクセス数の減少=売り上げの減少につながることも、十分に考えられます。
圏外だったサイトが上位に表示されることもあるので、悪いことばかりではありませんが、SEO関係者からは「イベント」と呼ばれるほど影響のあるアップデートなのです。
【トレンド】Googleの新しい評価「E-E-A-T」
2022年12月にGoogleの検索品質評価ガイドラインが更新され、以前の「E-A-T」に新たな「E」が追加されています。
- E:Experience(経験)→New!
- E:Expertise(専門性)
- A:Authoritativeness(権威性)
- T:Trust(信頼性)
新たな「E」は経験に基づく内容の記載
ガイドラインの原文に書かれている通り、E-E-A-TはPQ 評価(プロセスの安定性を確立する作業)の重要な事項と考えられています。
”Experience, Expertise, Authoritativeness and Trust (E-E-A-T) are all important considerations in PQ rating. The most important member at the center of the E-E-A-T family is Trust.”(経験、専門知識、権威性、信頼性(E-E-A-T)は、PQ評価において重要な考慮事項です。E-E-A-Tの中心にある最も重要な要素は信頼性です。)
サイトの品質を維持するためにはこの4項目はマストということですね。
具体的には以下の要素が必要です。
- 経験:記事内容に関する経験や体験があるか(書かれているか)
- 専門性:必要な知識や専門的な知見を持っているか
- 権威性:有力な情報源となる認知度があるか
- 信頼性:コンテンツの責任者や問合せ先が明示してあるか
Helpful Contents Update(HCU)とも大きく関連している
E-E-A-Tは先ほどご紹介したHelpful Contents Updateにも関わってくる内容です。健康や医療、金融、法律などの分野は特に「信頼性」が重視され、ソース元や引用元を明示し、ユーザーに正確な情報を提供しなければなりません。
この分野のコンテンツは、信頼性が低いと判断されると上位表示を狙うのは難しいとされています。コンテンツを作成する時は、信頼できる情報元のデータを引用・参照し明示するなど、工夫が必要です。
SEOアルゴリズムを活用したサイト運営のポイント
Googleのアルゴリズムは定期的に変化していますが、根本となる部分は変わりません。
アップデートに一喜一憂せずに安定した順位を維持するためには、以下のポイントを網羅したサイトを作りましょう。そうすれば、それほど大きな影響は受けずに済むでしょう。
キーワードの適切な選定と使用
キーワードの選定は、SEO対策において非常に重要な要素です。適切なキーワードの使用によって、検索エンジンにコンテンツの内容を理解させ、ユーザーの検索意図に合ってるかを判断します。
大きなアップデートがあっても、ページのタイトル、URL、見出し、本文など、適所にキーワードを配置する重要性は変わりません。
ただし、キーワードの過剰な使用は、逆に検索エンジンからペナルティを受けることになるため、適切な使用量を心がけましょう。
高品質なコンテンツの提供
検索エンジンは「ユーザーが求める情報を提供している記事」を高品質な記事と判断し、検索順位を上位にランキングさせます。正確で最新の情報を提供し、情報量が十分なことや、情報源を明確に示し読者の信頼を獲得することも大切です。
また、近年では「オリジナリティのあること」も重要視されています。
他のサイトには見られない独自の情報や、新しい視点や独自の見解を提供したり、自分でアンケートを取った結果を記事に取り入れるなど、ユーザーにとって新鮮で価値のある情報を提供しましょう。
関連記事:コンテンツSEOとは?メリットや始めるステップなども解説!
ユーザビリティの向上
検索エンジンは、ユーザーが快適にサイトを閲覧できるようなサイト設計を求めています。そのためサイトのページ速度、モバイルフレンドリー性、サイトマップの設定など、ユーザビリティに配慮したサイト作りが必要です。
具体的には以下のような項目をポイントに、サイトを設計しましょう。
- スマホやタブレットで見ても見やすい
- サイト内に検索機能があり情報を見つけやすい
- メニューやカテゴリーを用いてサイト全体が見やすい
- 画像や装飾、タイトル分けなどを使い、読みやすい
関連記事:SEOライティングとは?初心者が今すぐできる意識やコツを解説!
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外部サイトからのリンクの獲得
外部サイトからのリンクは、サイトの信頼性と権威性を判断する重要な指標です。
良質なコンテンツを提供することで、自然な形で被リンクを獲得することができます。具体的には、大学や公共機関、政府などの信頼性が高いサイトからのリンクです。
一方、低品質なサイトのリンクは、サイトに悪影響を与える可能性があるので、リンク元を見極めなければなりません。
また、外部からのリンクを獲得するためには、SNSなどを活用して情報発信しサイトの存在を周知するのも有効な手段です。
関連記事:SEO外部対策って重要なの?上位表示させるための戦略7選
定期的な更新
検索エンジンは、常に新しいコンテンツを求めています。
Googleでは2011年に「フレッシュネスアップデート」が行われ、以後ほとんどのサイトが取り入れているSEO対策です。
「最新の情報をユーザーに提供する」という主旨で、サイトや記事の更新、新しい外部リンクの獲得などの情報を基に評価しています。定期的にコンテンツを更新することで、検索エンジンにサイトの存在をアピールし、ランキング向上につながります。また、ユーザーにとっても、新しい情報を提供することで、サイトの価値を高めることができるのです。
SEOアルゴリズムを理解しユーザーファーストのサイトを作る
検索エンジンの代表であるGoogleは、アルゴリズムを更新することで検索結果を改善し、ユーザーに良質な情報を提供できるように努めています。
検索順位で上位を取り続けるには、適切なキーワードの選定やコンテンツの品質向上、外部リンクの獲得など、さまざまな取り組みが必要となります。
また、最近のトレンドであるユーザビリティの向上を意識し、サイトの読み込み速度の改善やレスポンシブ対応などを行うことで、快適な閲覧環境を提供することが求められます。
SEO対策は、最新の情報にアンテナを張りトレンドを把握することが重要です。Google公式Twitter、SEOに関する情報を発信しているサイトなどをウォッチし、適切に対策しましょう。
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